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トリノ、24時からの恋人たち 2006年9月2日より、Bunkamuraル・シネマにてロードショー story |
キャスト ジョルジョ・パゾッティ フランチェスカ・イナウディ ファビオ・トロイアーノ フランチェスカ・ピコッツァ シルビオ・オルランド ピエトロ・エアンディ アンドレア・ロメロ ジャンピエロ・ペローネ |
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ダヴィデ・フェラーリオ監督 インタビューより Q:キートンとトリュフォーを引用したのは? 映画には常に人の想像を超える独特の自由があると思う。本作には数多くの映画に対する愛の告白がある。そして完璧なキートンと、 へまばかりしている主人公との2人のコントラストも。私はコミュニケーションの道具としての映画を愛しているんだ。『トリノ、24時からの 恋人たち』でキートンとトリュフォーを引用しているのは、単なる偶然ではない。2人とも映画を”物を語る道具”として意識的に使ってい たからだ。キートンのような人物はもはや時代錯誤なのだ。近頃、笑いの対象となるのはもっと不運なことに対してだ。だからキートン のギャグを再びやるのは、ただ単に笑いのためだけでなく、すでに失われてしまったものに固執する、一種のノスタルジーであるという ことも示唆している。マルティーノという人物が几帳面に働くのは、彼が時代に取り残されているからなんだよ。 この作品のストーリーはシンプルだが、基本的な”イノセンス”、つまり登場人物と映画への愛情を表現していると思う。見た人には、笑 いと涙がある映画だと言われたい。バカバカしい意味ではなくね。それに、最後には”いい気分”になってもらいたい。昔のハリウッド映 画を見終わったときのような感覚だ。 昨今、オリジナリティはまるで高尚なコンセプトのように扱われている。本作は感傷的にならずに、いくらか心が温まる、そんな単純な 映画なんだよ。 |
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Davide Ferrario 監督・製作・脚本:ダヴィデ・フェラーリオ 1956年生まれ。トリノ在住。雑誌の映画批評やエッセイを経て、1982年にはイタリアで初めてのR.W.ファスビンダーに関する書籍を執筆 。またリンゼイ・アンダーソン著『ジョン・フォードを読む』の翻訳も手がけた。現在も雑誌や新聞で映画コラムを書いている。 70年代の終わりにアンジェイ・ワイダの『大理石の男』(’77)やヴェンダースの『さすらい』(’76)を配給する会社を始める。その後、ジョ ン・セイルズ、スーザン・シーデルマン、ジム・ジャームッシュなどアメリカのインディペンデント映像作家のエージェントになる。 本作は6本目の長篇監督作。 |
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スタッフ イタリア/2004/1時間33分/35mm/1:1.85/カラー/ドルビーデジタル
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