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マンダレイ
MANDERLAY
WRITTEN & DIRECTED by LARS VON TRIER MANDERLAY 


実験的な撮影方法で話題となった『ドッグヴィル』から2年。
ラース・フォン・トリアー監督が、アメリカをテーマとした三部作の第2弾。
「こんな街さえなければ、世界はもう少しましになるわ」と言い捨て、父と共にドッグヴィルを去ったグレースは、 アメリカ南部アラバマ州の農園にたどり着く。
「マンダレイ」という名のその農園では、驚くことに、当然のごとく白人が黒人奴隷を支配していた。
時は1933年、奴隷制度は70年も昔に終わっているはずだ。非人道的な状況を前にして、 グレースは自らにマンダレイに自由を与える使命を見出す。ドッグヴィルで学んだ「力の行使」を利用して・・・。
世界を良く出来ると固く信じる彼女は、黒人奴隷たちに対し自分の思い描く自由の素晴らしさを教育しようとするが、 彼女の善意の全てが最悪の状況を産み出していく。そして最後に、理想主義に燃えるグレースを待ち受けていたのは、 想像をはるかに超える困難と屈辱、驚くべきマンダレイの秘密だった・・・。

 

監督:ラース・フォン・トリアー
CAST:ブライス・ダラス・ハワード/イザック・デ・バンコレ/
ダニー・グローヴァー/ウィレム・デフォー/
ローレン・バコール/ クロエ・セヴィニー/
ジャン=マルク・バール
 

グレース、お前は6歳の頃と何も変わっていない。
お前は“カゴの鳥”が可哀想だと、忠告を無視して空に放した。
自由は小鳥に何をもたらした?
翌朝、窓辺で凍死していた。
飼われていた鳥は、自由に適応できないんだよ。
       
PRODUCTION NOTES
プロダクションノートより
『マンダレイ』のプロットの元となったのは、 フランスの作家ジャン・ポーランが書いた「奴隷状態における幸福」と題する序文である。
この序文は、1838年バルバドス島で起こった暴動の描写から始まる。法律により突然自由を与えられた奴隷たちが、 また奴隷にして欲しいとかつての主人に懇願するが、主人はその依頼を拒否する。すると、彼らは元主人に暴力をふるいはじめ、 挙げ句の果てには一家を虐殺してしまう。そして奴隷たちはかつての住居に戻り、奴隷制度廃止以前と同じ生活を始めるという物語である。
 
 
INTERVIEW
インタビュ−より
『マンダレイ』は漠然とした 倫理的コメディである。 ラース・フォン・トリアー/監督・脚本
Q_ 『マンダレイ』には何故良い人間がいないのでしょう?ヒーローもヒロインも。
A_ ああ、夫人を除いてね・・・。彼女はそうなりそうな人間だ・・・最後には・・・ヒロインになれる。 そう思わないかね?グレースもきっとそうだろう、もちろん。だが彼女はあまりに愚かで、 あまりに理想主義的であることによって自分の周りの全てを台無しにしている。 彼女に欠けているものは政治的現実性だが、彼女はただ愚かで理想主義的だ。 それにあまりにも感情的過ぎる。政治の世界ではあんなふうではいけない。結果を出すことができなくなるからね。
 
     
 

オフィシャルサイト
http://www.manderlay.jp/

第58回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作品

2005年/デンマーク/カラー/139分/字幕翻訳:松浦美奈
提供・配給 : ギャガ・コミュニケーションズ Gシネマ
サントラ : ビクターエンタテインメント

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