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ブロークン・フラワーズ コンピュータ事業でひと財産を築いたが、どこか情けない中年男ドン・ジョンストン。人生の半ばを過ぎ、一緒に暮らしていたシェリーも、結婚をまじめに考えられないドンに愛想をつかし、家を出てしまう。そんな彼のもとに配達された一通の手紙。差出人不明のピンク色の封筒の中には、「あなたの子供がもうすぐ19歳になる」と書かれていた―。 人生ってフシギないたずらをするものね。 あたなと別れて20年が経ちました。 息子はもうすぐ19歳になります。 あなたの子です。 別れたあと、妊娠に気づいたの。 現実を受け入れ、ひとりで育てました。 内気で秘密主義の子だけど、想像力は豊かです。 彼は二日前、急に旅に出ました。 きっと父親を探すつもりでしょう・・・。 隣に住む親友ウィンストンは、20年前に関係のあった女たちのリストを作らせ、ドンが頼みもしないのに、たった二日で彼が旅立つためのすべてをお膳立てしてしまう。ドンは気乗りのしないまま、ピンクの手紙の手がかりを探すアメリカ大陸横断の旅に出る。予期せぬ形で訪問することになった4人の女たち、ローラ、ドーラ、カルメン、そしてペニー。ドンは彼女たちと再会し、束の間の時を過ごす事によって、自分の過去の事実に直面し、現在の自分と向き合うことになる。 |
キャスト ビル・マーレイ(ドン・ジョンストン役) ジェフリー・ライト(ウィンストン役) シャロン・ストーン(ローラ役) フランセス・コンロイ(ドーラ役) ジェシカ・ラング(カルメン役) ティルダ・スウィントン (ペニー役) ジュリー・デルピー(シェリー役) |
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ひとこと グリーンホーンズwith ホリー・ゴライトリーの"THERE IS AN END"に始まり、マーヴィン・ゲイの"I WANT YOU "が聞こえてくると、いっきに60年代後半にタイムトリップしてしまいそう。風景は全く今のアメリカなのに。 ピンクの花束を抱え、古い友人だと言って、次々に20年前の恋人たちのもとへ旅をするドン。奇妙でもあり、ユーモラスな展開とビル・マーレイの表情に思わず笑ってしまう。でもとっても現実感がある。この現実感が映画を観た後もそのまま残り、やがて自分の個人史を思い起こさせられる。 過去も今も、何かのきっかけで同時に存在するような状況があるものだ。そんなときはこの作品のことを思い起こそう。これから、自分史をつくるときも。 (JS) |
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ジム・ジャームッシュ 監督 スタッフ |
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