戦場のアリア 2006年公開 story フランス北部の最前線デルソー、砲弾が鳴り響く防空壕でフランス軍中尉オードベールは、スコットランド軍を援軍に、自国軍の指揮をとる。ドイツ軍の塹壕までわずか数メートルの最前線では、危険な状況が続いていた。 クリスマスが近づいた、ある日、アナはドイツ軍司令部を訪ねた。戦地の皇太子に司令部でコンサートを開き聖歌を捧げたいと申し出たのだ。。アナは一晩だけでも夫に会えるのなら全てを投げ出す覚悟だった。その願いは聞き届けられ、夫ニコラウスは、戦地で厳格なホルストマイヤー中尉から、アナと一緒に御前演奏を命ぜられる。そして舞台上で二人は再会し、離れていた時間を埋めるように、美声を交し合い、互いの愛を確かめるのだった−。
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キャスト アナ・ソレンセン:ダイアン・クルーガー その歌声:ナタリー・デッセー ニコラウス・シュプリンク:ベンノ・フユルマン その歌声:ロランド・ヴィラゾン オードベール:ギヨーム・カネ パルマー:ゲイリー・ルイス ポンシェル:ダニー・ブーン ホルストマイヤー:ダニエル・ブリュール ゴードン:アレックス・ファーンズ ジョナサン:スティーヴン・ロバートソン グースラン:リュカ・ベルヴォー 将軍:ベルナール・ル・コク 主教:イアン・リチャードソン ル |
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奇跡の一夜は、すぐに軍司令部の知るところになり、中尉たちは厳しい処分を受け、兵士達はいっそう過酷な任務につく。長引いていく戦線で、遠く離れた家族にいつかあの奇跡の一夜を伝えたいと願いながら、彼らは再び過酷な運命に戻っていくのだ・・・。 |
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ひとこと 実話をもとにした作品であることが、戦争の意味をより深く考えさせられる。いったい誰のために戦うのか、何のために・・・。それが伝わってくる。戦地できよしこの夜が響き、スコットランド兵が聞き入ってしまうシーンは感動的である。ラストシーンで、スコットランドの主教が戦意高揚の説教をしている中、パルマー神父のとる態度がさまざまなことを象徴的に語っているように思えた。(JS) |
監督:クリスチャン・カリオン フランス北部出身。出身が1914年〜1918年の4年間、ドイツ占領下にあった、第一次世界大戦の記憶が傷跡として残る地で育つ。農家の息子として生まれ、耕される畑から出てくる砲弾を運んだことも日常的な記憶だったと言う。1993年にイブ・ビュフトー著「フランドル地方とアルトア地方の戦い1914-1918年」を読み、その一節、「1914年の驚くべきクリスマス」と題された章に出会い、この敵同士が結んだ友好のエピソードに取り付かれ、その時は短編映画すら監督したことがなかったが、プロデューサーに映画化を持ちかける。そして、いくつかの短編と長編映画"Une hirondelle a fait le printemps"で成功を収め、本作の脚本化にとりかかる。撮影に入ってから、資金面の困難や、ノーマンズ・ランドの再現への軍からの反対を受け何度か中断を余儀なくされたが、ついに本作は完成され、2005年のカンヌ映画祭にて正式出品された。本作は、本年度アカデミー賞外国語映画賞フランス代表、ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞にノミネートされた。
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スタッフ |
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