ローズ・イン・タイドランド
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キャストジェライザ=ローズ役:ジョデル・フェルランド パパ/ノア役:ジェフ・ブリッジス ママ/グンヒルド王妃役:ジェニファー・ティリー デル役:ジャネット・マクティア ディケンズ役:ブレンダン・フレッチャー リスの声:ウェンディ・アンダーソン ミスティーク、サテン・リップス、グリッター・ガール、 ベイビー・ブロンドの声:ジョデル・フェルランド |
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『ローズ・イン・タイドランド』イントロダクションより 『未来世紀ブラジル』『12モンキーズ』などの奇想天外な世界観がをもつ監督テリー・ギリアム。2005年には『ブラザーズ・グリム』を発表した。最新作『ローズ・イン・タイドランド』は、“ギリアム版「不思議の国のアリス」”と呼べるような、少女の幻想的な想像力を映像化した作品。 主人公ジェライザ=ローズの目に映る不思議なできごと、ちょっと変わった隣人たち、草原に現れる海など、ギリアムが得意とするファンタジックな世界観は本作でも健在。 いびつなものの中に宿る美しさ、無邪気さの中に在るしたたかさを垣間見せて、私達の狭い価値観を打ち破 る。 彼は全編において少女の目線で物語を綴ることを貫き、少女がひとり遊びに興じる心情や想像力の豊かさ、 どんな逆境においても未来を選びとることができる子供の逞しさを描き出す。また、彼女がリスに導かれ古い 家の秘密を知るエピソードや、草原にぽかんと空いた穴に深く深く落ちて行く幻想的な描写は、監督の思惑 通り「不思議の国のアリス」を彷彿とさせる。ちなみに、原作のタイトルでもある“タイドランド”とは干潟を表し 、一方では境界線という意味も持つ。つまりジェライザ=ローズの幻想(=海)と、現実(=大地)との境界線 となる場所が“タイドランド”なのである。 |
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「不思議の国のアリス」について うさぎ穴の向こうでは、孤独は冒険に変わる 1865年、数学者のチャールズ・ラトウィッジ・ドジソンが“ルイス・キャロル”というペンネームで書いた児童文学 「不思議の国のアリス」(Alice’s Adventure in Wonderland)。しゃべる白ウサギの後を追って深い穴に落ちた アリスは、チェシャ猫や三月ウサギ、帽子屋、ハートの女王様など奇想天外な登場人物たちが住む“不思議 の国”を旅することになる。アリスの冒険は少女が持つ無限の想像力を表し、しばしば“夢見る少女”の冠詞 として使われてきた。退屈な日常を抜け出し、未だ観ぬ魅惑的な世界を旅したアリスは、何も知らない姉の 傍らで目を覚ます。それは、少女から大人の女性へと移り変わる季節を彩る最後の夢でもあるのだろう。 『ローズ・イン・タイドランド』のジェライザ=ローズもまた、現実世界から一歩踏み出し、彼女だけのワンダー ランドを見つける。ジェライザ=ローズの世界では頭だけの人形がおしゃべりをし、草原は海に変わり、リス に導かれて彼女はお祖母ちゃんのワードローブを見つける。そして、“草原でひっくりかえったバス”や“動か なくなってしまったパパ”に象徴される悲惨な現実も、少女の独創的なイマジネーションにかかれば見たことも 聞いたこともないようなおとぎの国へと変化を遂げる。想像力は、まだ見ぬ未来へ向かう子供たちの力強さと なるのだ。 |
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スタッフ 監督/共同脚本:テリー・ギリアム 共同脚本:トニー・グリゾーニ 原作:ミッチ・カリン プロデューサー:ジェレミー・トーマス プロデューサー:ガブリエラ・マルティネリ 撮影監督:ニコラ・ペコリーニ プロダクション・デザイン:ヤスナ・ステファノヴィック 編集:レスリー・ウォーカー 音楽:マイケル・ダナ&ジェフ・ダナ 衣装デザイン:マリオ・ダヴィニョン 衣装デザイン:デルフィーヌ・ホワイト |
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テリー・ギリアム:主な監督作品 2005年/イギリス・カナダ合作/英語/カラー/スコープサイズ/SRD/117分/原題
:TIDELAND/日本語字幕:松浦美奈/(C) 2005 Recorded Picture Company Limited
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