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リトル・チルドレン
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■キャスト ケイト・ウィンスレット パトリック・ウィルソン ジェニファー・コネリー ノア・エメリッヒ ジャッキー・アール・ヘイリー グレッグ・エデルマン フィリス・サマーヴィル |
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ブラッドの妻、キャシーはモデル経験もある才色兼備の女性で、ドキュメンタリー映像作家として成功していた。ブラッドは昼間は子守をしながら、夜は近所の図書館で勉強をする日々だった。だが、勉強に集中できず、子供たちが広場でスケートボードをして遊んでいる様子を見ては時間をつぶしているような毎日。 ある日、サラは夫のリチャードがアダルトサイトを見て興奮している様子を見てしまう。夫に幻滅したサラは、公営プールで再会したブラッドと話すことで気を休めるようになっていく。お互いに結婚していて子供を持つ身だが、互いが好きな気持ちを抑えられなくなっていた・・・。
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2001年、『イン・ザ・ベッドルーム』を完成させたあと、私はリチャード・イェーツの小説『Revolutionary Road』の映画化権獲得に乗り出した。しかし、財産権が複雑すぎ、それは不可能となった。だが、私がイェーツの小説のどこに惹きつけられたかというと、中心テーマとなるフランクとエイプリル・ウィーラーという二人の主人公だった。彼らは夢をあきらめる準備ができていない。青春時代の約束も果たせず、自分たちの子供に集中することもできない。彼らのアイデンティティは他人との関係が自分たちにとってどういう位置にランク付けされるのかということに密接に結びついていた。 最初から登場人物たちは、アイデンティティを求めて葛藤している。それが、十分満足できない飢えにつながり、暴力と恐れが幅を利かす。責任を追求された始めた時に、彼らは自分たちをどれほどの屈辱感を持って見たのか。この着想を心にペロッタと私は共に仕事をスタートさせた。
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>>> 印象に残ったのは、ブラッドの妻キャシーが家に戻ると、息子がそれまでかぶっていた帽子をとるシーン。父親との居心地の悪さを帽子で象徴しているかのようでした。その居心地の悪さは、ブラッドから発せられる心にあるのに本人は気づいていないというユーモア。 また、3人の母親の演じる、子に対する愛情表現。それぞれが今日的なテーマを多く含んでいます。 物質的な豊かさを享受しながらも、どこか満足できない日常を「大人になれない大人たち(リトルチルドレン)」として描き、現代人のもつ心のありようを表現した作品。成功や豊かさとは違う次元に、なにがあるのだろうということを感じさせます。 (JS)
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