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バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び
Ballets Russes
2007年12/15(土)より、シネマライズ・ライズX他にてロードショー
■ドキュメンタリー
プロローグ
伝説のバレエ団「バレエ・リュス」。彼らは50年以上にわたり、世界最高のバレエを創造し続けた。
ロシア人がロシアで踊れず、ヨーロッパで花開き、そしてアメリカへ。彼らこそ現代バレエの基礎を築いた人々である。
第一幕:ディアギレフ時代の終焉と新しいバレエ・リュス
1920年代後半のパリ。ロシア革命により財産を失ったロシア人たちはパリに逃れた。1929年、天才興行師のディアギレフ率いるバレエ・リュスが彼の
死とともに解散した。ニジンスキーという天才的ダンサーを生み出し、ストラヴィンスキーやピカソらとコラボレーションした極めて芸術性の高いバ
レエ団だった。
31年、ロシア人のド・バジル大佐と、フランス人のルネ・ブリュムがバレエ・リュスの再建を宣言。芸術監督にジョージ・バランシンを起用した。タ
ーニャ・リャブシンスカ、イリナ・バロノワ、タマラ・トゥマノワらをバレエ教室からスカウトし、見事に公演は成功した。
33年、ディアギレフ時代の振付師レオニード・マシーンを芸術監督に任命。マシーンは交響曲のバレエ化に挑んだ。ここから交響曲はバレエの定番と
なった。そしてディアギレフ時代のプリマ、アレクサンドラ・ダニロワが入団。男性ダンサーでもジョージ・ゾリッチらのスターを生み出した。その
年の終わりには渡米し、バレエ未開の土地で大盛況となった。
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■キャスト
アリシア・マルコワ
イリナ・バロノワ
フレデリック・フランクリン
ナタリア・クラソフスカ
ジョージ・ゾリッチ
タマラ・チネロバ・フィンチ
ニニ・テイラード
ターニャ・リャブシンスカ
アレクサンドラ・ダニロワ
他バレエ・リュスの歴史を飾る伝説的なダンサーたち
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3人のベイビー・バレリーナ (左よりリャブシンスカ、トゥマノワ、バロノワ)
ディアギレフ時代の2人のバレリーナ ダニロワ(左)、マルコワ(右)
再びバレエ・リュスに加わったバランシン
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第二幕:内部の確執と“バレエ戦争”
成功とともにさまざまな問題がおきた。ド・バジル大佐とマシーンとの間に軋轢が生まれ、マシーンは決別して新たなバレエ・リュスをつくる。
マシーンは自ら振付した大半の権利を失ったが、ダリやマチスを起用し、ダニロワとマルコワも加わり素晴らしい舞台を作り上げた。一方、バジル大
佐は後任にデヴィッド・リシーンを据え、バレエ戦争が始まった。
米国の興行主ソル・ヒューロックは、マシーンのバレエ団と米国公演を契約。バジル大佐はのバレエ団は、やむなくオーストラリアへ旅立った。米国
同様、バレエを知らない観客が多い中、オーストラリア出の公演は大成功を収めた。
39年夏、2つの団はヨーロッパに帰ったが、第2次世界大戦が始まる。混乱の中、団の隔てもなく皆が同じ米国行きの船に乗った。到着すると、ヒュー
ロックは両方をプロデュースし、巡業する旅に出た。2年の間、辛い巡業にも耐えていたが、バジル大佐の傲慢さからヒューロックとの間に軋轢が生まれていた。大佐は、絶縁され中南米へと旅立った。
中南米でも公演は成功したが、戦争による困窮のため、団員の生活は悲惨なものだった。4年後、メトロポリタン歌劇場での復帰公演が準備されたが、疲弊しきったバレエ団に戦前の面影はなく、ヒューロックは再び彼らを捨てた。ダンサーたちは新天地を求めて団を去り、ド・バジル大佐のバレエ・リュスは48年11月に幕を閉じた。
第三幕:戦火の後に・・・
マシーンのバレエ・リュスは戦時を生き延び、行く先々で評判となる。ダンサーたちはハリウッドからも声がかかる。華やかな生活を送ったマシーン
は、しだいに贅沢な暮らしに溺れるようになり、興行に失敗が続いた。42年、団長のデナムにより自身のバレエ団から解雇され、マシーン時代も幕を
閉じる。一時、ジョージ・バランシンが振付をするが、47年に退団。バランシンはバレエ・ソサエティを結成。その後ニューヨーク・シティ・バレエ
と改名し、バランシンは米国のバレエを生み出した。
一方、デナム率いるバレエ・リュスは、マンハッタンを拠点にバレエ学校を設立、多くの若者が入団したが、芸術監督不在の中、団内に軋轢が生じてしまう・・・
※ ※ ※
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舞台裏にて/(右から)ダニロワ、リャブシンスカ、ド・バジル大佐 写真協力:兵庫県立芸術文化センター「薄井憲二バレエ・コレクション」
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■プロダクション・ノート
ダニエル・ゲラー&デイナ・ゴールドファインによる手記より
インタビューと付随するシーンを撮影し、記録資料を集めてから、編集作業に入った。 編集には、これまでに関わったどの作品
より長い2年以上を要した。この作業は大変時間と手間がかかったが、バレエ・リュスの輝かしい歴史と、インタビューでバレ
エ・リュスの元団員たちが語った興味深い話を融合させていると思うと、だんだんワクワクしてきた。 彼らの話は楽しく、心を
打ち、とても意義深いものだった。この過程を通して私たちは、失われかけている重要な芸術の遺産を記録して称えるという責
任を負っているのだと気づいた。 存命の元団員たちは、次の世代のダンサーたちに自分たちの遺産を伝えたいと口々に言っていた。私たちはこの映画を作ることで、その実現に貢献したいと思っている。
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伝説のバレエ団「バレエ・リュス」。2000年に開催された「同窓会」に集まった、団員たちへのインタビューから始まる、彼らの歴史と今を追ったドキュメンタリー。
インタビューに答えるダンサーたちは、すでに80歳を超えています。彼らの語ることばにバレエの本質を感じることができます。魂も揺さぶられてしまいます。それは戦中戦後をバレエを通して生きてきたから。その言葉は新鮮で重みがあります。そして、楽しい。今も現役である彼らの表情のなんと明るいことか。
人間の体がバレエというアートを通じて、いかに美しいものであるかということがよくわかります。バレエの源流がわかるとともに、バレエの楽しさがわかる作品。
(JS)
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「薔薇の精」ジョージ・ゾリッチ
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■プロデューサー・監督・編集・脚本:
ダニエル・ゲラー/デイナ・ゴールドファイン
ゲラーとゴールドファインの2人は、ドキュメンタリー作品を16年以上取り続け、高い評価を得てきた。彼らの映画は登場人物たちの個人的な物語を織り込みながら、人生の普遍的な側面を描いている。
『Isadora Duncan: Movement From the Soul』(89)、『Frosh: Nine Months in a Freshman Dorm』(94)、『Kids of Survival: The Art and Life of Tim Rollins + K.O.S』(96)、『Now & Then: From Frosh to Seniors』(99)など。
■スタッフ
製作・監督・編集・脚本:デイナ・ゴールドファイン、ダニエル・ゲラー
ナレーター:マリアン・セルデス
撮影:ダニエル・ゲラー
音楽録音:デイナ・ゴールドファイン
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■オフィシャルサイト
http://www.balletsrusses.net
提供:ファントム・フィルム、シネマライズ
配給:ファントム・フィルム
宣伝:ムヴィオラ
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