ヴィットリオ広場のオーケストラ
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試練と大いなる思い違いを経て、オーケストラは約20人のメンバーで結成されます。そこには、カトリック、モスリム、ユダヤ、ヒンズー教徒、無神論者がいます。音楽を生業とする者も夜中に車のフロントガラスを洗って糧を得る者もいる。楽譜を読めない自己流のミュージシャンもいればコンセルバトワールの学位をもっている音楽家もいる。2、3人のイタリア人がいる一方で、体制の犠牲者、帰るべき家が失われてしまった者がいます。 様々なところからやって来たミュージシャンたち。ただ中国人だけはいません。近づきがたい彼らのコミュニティから何らかの共感を得るのは不可能でした。しかし彼らが運営する中国製の靴やTシャツの問屋はじわじわとエスキリーノの街を覆いはじめています。地元住民の苛立ちをよそに着実に根を拡げています。ほとんどの場合は右翼ですが、彼らに対するデモンストレーションは日常化しています。 よくあるメンバー内のゴタゴタ、協会の経済上の困難、苦難にもかかわらず「ヴィットリオ広場のオーケストラ」は、形を作り始めます・・・
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■キャスト ウシーヌ・アター(ヴォーカル) 出身国:チュニジア ペッペ・ダルジェンチオ(バリトンサックス,バスクラリネット) 出身国:イタリア エヴァンドロ・セザール・ドス・レイス ( クラシックギター,カヴァキーニョ,ヴォーカル ) 出身国:ブラジル オマール・ロペス・ヴァレ(トランペット,フルーゲルホーン) 出身国:キューバ アワリス・エルネスト“エル・キリ”ロペス・マチュレル(ドラム,コンガ,ハンドクラップ,ビート,ヴォーカル) 出身国:キューバ ジョン・マイダ( ヴァイオリン ) 出身国:アメリカ エスター・ナジパル(チェロ) 出身国:ハンガリー ガイア・オルソーニ(ヴィオラ ) 出身国:イタリア カルロス・パス( ヴォーカル,アンデスフルート) 出身国:エクアドル ピーノ・ペコレッリ(ダブルベース,エレクトリックベース ) 出身国:イタリア ラウル“クエルヴォ”スチェッバ(マリンバ,グロッケンスピエル,コンガ,パーカッション) 出身国:アルゼンチン ジュゼッペ・スマルディーノ(フレンチホーン) 出身国:イタリア エル・ハッジ“パップ”エリ・サム(ヴォーカル,ジャンベ,ドゥムドゥム,サバル) 出身国:セネガル “カウ”ディアリー・マディ・シソッコ(ヴォーカル,コラ) 出身国:セネガル ジアド・トラベルシ(ヴォーカル,ウード) 出身国:チュニジア マリオ・トロンコ( 芸術監督,フェンダーピアノ ) 出身国:イタリア |
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■監督コメント プロダクション・ノートより 子供のころから、「すべての道はローマに通ず」という話を何度も聞いたものですが、そのたびにそれはたんなる言葉で、伝説の産物、時代錯誤な話だと思ってきました。 数多くの親戚が世界中に移住していますが、目的地をローマに選んだ者は一人もいません。なぜならローマは南すぎるというか満足できるほど北に位置していなかったのだと思います。 しかしながらいろいろ動き回った後ローマに移住して、私は近所に外国人が大勢いる環境にすぐに魅了されました。そこにはかつてこの首都を目指して移住してきた南イタリアの年寄りたちも大勢いました。しかも彼らは新たなる移住者たちに常に存在を脅かされているのです。 私は、世界というのは長い間こうして回っているのだということに気づきました。そして私は古い格言がどれほど真実にあふれているかを思い知ったのです。 なぜなら、今日ローマは目的地としては必ずしも好まれていないかもしれませんが、確実に北ヨーロッパへの入口となっています。 |
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>>> かつてのローマはどこへ行ったのだろう。グローバル化される都市の象徴的な姿なの?そんな声が聞こえてきそうな変わり果てた今のローマ。 歴史的な建物であるアポロ劇場がなんとビンゴホールになろうとしていた。そこに立ち上がった、ひとりの地元ミュージシャン。彼はアポロ劇場専属オーケストラをつくって、この劇場を救おうとする。 だが、探せども探せどもミュージシャンはいない。そんな苦難があるから、いったいどうなるのだろうという不安と期待が入り混じる。彼らの道のりはそのまま感動物語となっていた。 (JS)
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■スタッフ |
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