君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956
|
■キャスト カルチ(カーロイ):イヴァ-ン・フェニェー ヴィキ(ヴィクトリア):カタ・ドボー ティビ:シャーンドル・チャーニ 水球チーム監督:カーロイ・ゲステシ カルチの母:イルディコー・バーンシャーギ カルチの祖父:タマーシュ・ルダーン エステル:ヴィクトーリア・サーヴァイ ヤンチ:ツェルト・フサール イミ:タマーシュ・ケレステシュ フェリおじさん:ペーテル・ホウマン ヨージカ(ヨージ):ダーニエル・ガーボリ |
|||||||||||||
|
10月23日。カルチとティビの前に、デモ隊を導くヴィキの姿があった。カルチはヴィキを追い、一緒に国会議事堂へ向かった。そこでは多くの市民が、改革派の指導者ナジ・イムレが出てくるのを待っていた。ナジが姿を現すが、「同志」と呼びかけたことにブーイングが起きる。学生連盟のリーダー、ヤンチが自分達の要求をラジオで放送するとヴィキたちを誘う。しかしラジオ局では、AVOとの間に衝突が起き、突然放たれた銃弾にイミが倒れる。それをきっかけに一気に暴動が広がる。 ヴィキの家。長い沈黙の後、口を開いたカルチはヴィキを責めた。「デモで何が変わる?イミの母親に何と言う?」。ヴィキはカルチに反論するが、自分の両親もAVOに殺されたことを打ち明け、哀しみを吐露する。二人は寄り添いながら眠った。
※ ※ ※
|
|||||||||||||
■アンドリュー・G・ヴァイナ /プロダクション・ノートより 革命という史実、記憶の中の革命。 1956年革命の参加者や目撃者は今日でも生きている。俳優やスタッフのほぼ全員が、家族の年長者から聞いてこの事件に関する知識を持っていたが、同時に、50年前の傷はまだ完全には癒えておらず、そのことが妨げにもなった。 「私たちには全員、それぞれの1956年革命があるのです。この過去の出来事について全く同意見を持つ歴史家は2人といません。そして大半の人は感情として1956年を覚えています。ですから映画制作にあたっては、史実に忠実に作ることに加えて、感情的に人々の心をつかむものを目指す必要がありました」と監督は語る。ヤンチ役の俳優ゾルツ・フサールは次のように言う。「僕らは誤った歴史を教えられていた。学校は、1956年は反革命運動の年だったと僕らに信じさせようとしていた。1989年10月23日に共和国が宣言された時、僕はコシュート広場にいた。あの日から1956年に関する信じがたい事実が明らかになったんだ」。 |
||||||||||||||
>>> 1956年10月25日、ハンガリーの首都ブタペストにあるコシュート広場で起こったデモ隊に向けての一斉射撃。1956年12月6日メルボルンオリンピックでの水球試合中、ソ連選手の反則行為でハンガリー選手が流血した事件。この2つの事件をモチーフに作品は作られています。 現在のハンガリーを知る上でも重要な事件。市内をソ連軍が普通の市民に向けて発砲するシーンは、最近起こったミャンマーでの同様の事件を連想させます。主導層が何をやってきたのか、なぜそうなのかを考えさせられる作品です。 (JS)
|
|
|||||||||||||
|
|
|||||||||||||
|
||||||||||||||