ぜんぶ、フィデルのせい
La Faute à Fidel

2008年1月19日(土)、恵比寿ガーデンシネマ他にて全国順次ロードショー


■ストーリー
1970年、パリ。9歳の少女アンナは、名門のカトリックスクールに通うお嬢様。スペインの貴族階級出身で弁護士の父と、雑誌記者の母を持つ。上品な食事をとり、バカンスはボルドーで過ごす幸せな日々を送っていた。
ところが、スペインで反政府運動を行っていた伯父が亡くなり、残された家族がアンナの家にやってきて一緒に暮らすことになる。
平穏な生活を乱されたアンナは納得がいかない。お手伝いさんから、その原因がフィデロ・カストロにあると聞かされる。

 

 


■キャスト
ニナ・ケルヴェル
ジュリー・ドパルデュー
ステファノ・アコルシ
バンジャマン・フイエ
マルティンヌ・シュヴァリエ
オリヴィエ・ペリエ
マリー・クレメール
ラファエル・ペルソナス
 



       

 

 伯父さんの死をきっかけに父のフェルナンドは社会的良心に目覚め、突然チリへと旅立ってしまう。寂しがるアンナらをよそに帰国予定は伸び、ようやく戻ってきたと思ったら、ヒッピーのような風貌に変わり、弁護士も辞めてしまう。生活は一変。アンナはついに不満が爆発。

今まで家族と一緒に過ごしてきた日曜日には反フランコのデモ行進に参加させられたり、家ではさまざまな人々が入り浸り、「富の公平分配」の話までされる。だが、家に遊びに来た友達の戸惑い振りを見たあたりから、パパの仲間たちの話の中にも少しづつ興味を持ち始める・・・

 

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■プロダクション・ノートより

時代背景:フランス「五月革命」
学生たちの大学民主化運動に端を発し、学生や労働者の枠を越えての闘争が爆発的に拡大した68年の「五月革命」。
大学の占拠、ストライキが全国的に広がり、それらが呼びかける社会変革への要望によって、フランス社会はかつてない危機的な状況を呈することになった。
当時の大統領シャルル・ド・ゴールは5月末、議会の解散、総選挙を決めその結果、ド・ゴール派の勝利によって事態は収束を向かえる。
当時の学生や労働者たちが訴えた大学や社会システムへの異議申し立ては、その後のフランス社会や、共産党中心に主導されていたそれまでの左翼運動を大きく変えていく。

 
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9歳の少女アンナの目線から、フランスのとある家族の70年代を見つめたヒューマンドラマ。それまで大好きだったカトリックスクールの生活が、理不尽な教育方針であることに目覚めていくアンナの姿は印象的。貴族の本質が何かもさらりと語られているところも興味深い。 (JS)








■監督・脚本:ジュリー・ガヴラス
高等師範学校で文学と法学を専攻した後、フランスとイタリアで広告用映画、テレビドラマ、長編映画の監督アシスタントを務める。1998年に短編、2002年に小学校の映画作りについて撮ったドキュメンタリーを制作。「ぜんぶ、フィデルのせい」はフィクション長編第1作。


■スタッフ
監督・脚本:ジュリー・ガヴラス
製作:シルヴィー・ピアラ、マチュー・ポンポワン
撮影:ナタリー・デュラン
編集:ポリーン・デルー
音楽:アルマンド・アマール
美術:ロラン・デルー
衣装:アニー・ティエルモン

     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://www.fidel.jp

英題:LA FAUTE A FIDEL! /2006年 /35mm/ドルビーSR /カラー/スコープ/1時間39分
製作:イタリア、フランス
字幕翻訳:高部義之
配給:ショウゲート

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