tokyo-art.info theater >Archive Archive/ 「無頼漢」:流山児☆事務所 |
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犯罪長屋に狂い咲く 悪の花形六人衆 極彩色で描く「傾き者」たちの情念の世界 時は現在(いま)・・・処はオエドという名のアジアの片隅。ここは文化文芸、色事賭事、映画演劇、舞踏見世物、花火に祭り、どらっぐせっくすろっくんろーる・・・21世紀のハーレムとして観光業で生き延びてきたまるで日光江戸村のような小国である。長引く不況と官僚汚職が蔓延するオエドは貧富格差が広がり、あちこちでデモや内紛が巻き起こっている。 そして今ここに、理想をもった一人の政治家がオエドの実権を握った。<改革>を声高に叫び、<小さな政府>を目指して治安及び軍拡に走る・・・まるでどこかの首相のような政治家だ。オエドはありとあらゆる楽しみが禁じられ、国民おしなべて勤勉画一、憲法改正して兵役教育を施す。映画館、芝居小屋、ストリップ劇場、カジノ、パチスロ、ゲーセン、Hサイト、AV産業、高級料理店・・・次々と潰されていく。 そんな中、狂喜乱舞の花のオエドを取り戻すべく権力に立ち向かうアウトサイダー、ソウシュンとナオジ。真っ向勝負の大チャンバラ!ひと癖もふた癖もある悪党達の百鬼夜行の下克上である! |
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解説 寺山修司が篠田正浩監督と組んで1970年、仲代達矢主演で映画化した河竹黙阿弥の傑作歌舞伎『天衣紛上野初花』を原作に書き上げた映画シナリオ『無頼漢』をもとに佃典彦(B級遊撃隊)の「新たな視点」で書き直す21世紀の「ネオ・歌舞伎」は犯罪長屋を舞台にした痛快群像劇。 2005年1月ベニサン・ピットで鶴屋南北の『櫻姫東文章』を大胆な現代アクションに翻案した『桜姫表裏大綺譚』(流山児祥演出)を書き下ろし、話題を呼んだ佃典彦が今度は黙阿弥+テラヤマ歌舞伎に挑みます。昨年、文学座アトリエ公演に書き下ろした『ぬけがら』(松本祐子演出)で第50回岸田國士戯曲賞を受賞し今最も注目される劇作家、それが佃典彦です。ナンセンスと黒い笑いに包まれた不条理劇を得意とする佃典彦が満を持してテラヤマ・ワールドを解体=再構築します。 鶴屋南北の『盟三五大切』2005ワールド・ツアーで「現代演劇としてのネオ・歌舞伎」と絶賛を浴び今やその独特の演出美学が世界中で評価を得ている流山児祥が演出。また、宇崎竜童が『青ひげ公の城』(作/寺山修司)以来3年ぶりに全編ドラマチックなオリジナル楽曲を作り上げます。そして奇才・天野天街(少年王者舘)が独自の映像美学で味付けする。演劇と音楽と映像の実験精神溢れる最強のコラボレーションによる「ネオ・歌舞伎」の誕生。それが『テラヤマ歌舞伎★無頼漢』です。 |
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