ストーリー
数年振りに“ヴィラゴン”という珍獣を山で見た人が現れ、ヴィラゴンを売りにして村人達が村興しをはじめようとしている。その村の唯一の都会への出口で、喫茶店を兼ねた駅が舞台。
その村に三浦という男が半年前にこの村に来てからヴィラゴンが見つかり、村に活気が出始めていた。
三浦に徐々に惹かれ始める分校の先生の京子、京子に心を寄せ三浦の言動を疑問視しているJA農協の荒川。村興しの盛り上がりとは対照的にズレ始める人間関係。
そんな時、荒川はヴィラゴンが出たという山で見知らぬ者と話している三浦を見てしまう。疑問が確信に変わり始める。
そんな事も知らず平然と暮らし村興しに精を出す三浦、荒川の気持ちを知りつつも三浦への感情を表に出し始める京子。
そして村興しの祭りが行われるその日、事態は一転する。今まで何も起こらなかった平穏な村に、三浦や都会から来た新聞記者矢沢という新たな刺激が入り、盛り上がるはずの村がゆっくりと崩れ始める。
人と人、人や物など嘘と言い訳の関係性が、事柄に引っ張られることなくコミカルに描かれていく。
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プリセタ
1994年に、俳優戸田昌宏、谷川昭一朗によって立ち上げられた演劇ユニット。2006年より劇団化。
演劇という嘘の世界が、観客の頭の中では本当の世界になっている、そういった観客ありきの芝居。台本に載っている役を膨らませ、そこから生まれるシュールな笑いと人間ドラマをコミカルに描いていく。それでいて“セリフを「聞く」「話す」といった会話、そして「動く」といった行為”そんな基本的な事を最も重要視し、追及し続けている劇団です。
(プレスリリースより)
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