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青年団第53回公演
〜第39回岸田國士戯曲賞受賞作品〜


東京ノート
TOKYO NOTES

2007年4月19日(木)―5月14日(月)
東京公演 こまばアゴラ劇場


■作・演出:平田オリザ



■チケット
前売・予約・当日共一般=3,500円/
学生・シニア=2,500円/高校生以下=1,500円
(日時指定・全席自由席・整理番号付き)   

■出演
山内健司 ひらたよーこ 松田弘子 足立 誠 山村崇子
根本江理子 辻 美奈子 小河原康二 秋山建一 小林 智
川隅奈保子 松井 周 能島瑞穂* 大塚 洋 鈴木智香子
大竹 直 高橋智子* 荻野友里 河村竜也 長野 海 
堀 夏子

*=ダブルキャストでの出演となります。下記日程は高橋智子が出演いたします。
4月23日(月)、30日(月)
5月7日(月)、11日(金)〜14日(月)

■スタッフ
舞台美術:杉山至+鴉屋
照明:岩城保
字幕操作:西本彩
衣裳:有賀千鶴
宣伝美術:工藤規雄+村上和子 太田裕子
宣伝写真: 佐藤孝仁
宣伝美術スタイリスト:山口友里
制作:西山葉子
協力:(有)あるく (株)栄光舎 (株)富士通ゼネラル
企画制作:青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場

■会場
会場 こまばアゴラ劇場
目黒区駒場1-11-13 
京王井の頭線 駒場東大前駅東口より徒歩3分
http://www.komaba-agora.com

 




 


 

 

■東京ノートについて

 『東京ノート』という芝居は、その題名が示す通り、小津安二郎監督の名作『東京物語』が、モチーフになっています。『東京物語』では、年老いた両親の上京の風景が延々と描かれるわけですが、この『東京ノート』では、美術好きの長女の上京を機に、バラバラに暮らしている兄弟が、都下のとある美術館に集まってきます。もちろん彼/彼女らには、それぞれの生活があり、苦しみがありますが、目下、彼/彼女らの共通の関心事は、親の面倒を誰が見るかという事だけです。もう一つの背景として、この作品では、遠く欧州の地で、たいへんな戦争が起こっているようです。 しかし、ここに集う人々は、それぞれの問題、それぞれの生活を語るのみで、あたかも世界史の大変動とは無縁にみえます。
 演劇が、人間の精神の振幅を描く装置であるとするなら、この作品は、その精神の振幅の、もっとも微細なところを炙りだそうという試みだったのかも知れません。国家間の大きな衝突と、家族という最も小さな集団の葛藤と、その二つの混沌のなかで、静かに揺れ動く何ものかを、見つめていただければ幸いです。 近未来の美術館を舞台にした『東京ノート』は、家族や人間関係の緩やかな崩壊を描いた作品として、90年代演劇を代表する作品として、国内外で高い評価を得ています。

平田オリザ