おいしいコーヒーの真実
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■出演 タデッセ・メスケラ 、他 |
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1989年以降、WTOによる「市場原理」の影響で、それまで安定していたコーヒー豆の価格は、大幅に落ち込み、豆が国の輸出額の67%を占めるエチオピアでは、毎年700万人が緊急食糧援助を受ける事態になっている。
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なぜ、コーヒーというテーマを選んだか? 『おいしいコーヒーの真実』果たしたかったこと また、西洋のメディアの中で、意味もなく貧困と哀れさのみを強調したイメージによって、重荷扱いされている典型的なアフリカの姿も変えたいと思った。金を与えさえすれば問題が解決される、という単純なメッセージを超え、もっと前向きな部分―アフリカの解決策はアフリカにある―にスポットを当てたかったのだ。 だからこそ、よそからの援助をあてにしない好例、タデッセ・メスケラを中心に持ってきたのだ。彼は状況を変えるために本気で取り組んでいる。何より重要だったのは、人々に現在の国際商取引システムが何百万という人々を奴隷化していて、早急に変革する必要があることを知らせることだった。 観客の反応 |
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>>> オロミア州コーヒー農協連合のタデッセ・メスケラさんを追い、コーヒー豆産地とコーヒービジネスのしくみの抱える問題を捉えたドキュメント。 私たちが、親しんでいるコーヒー。これだけの手間をかけてつくられていたのかということ、しかも、その生産者の手元に労働に見合うだけの報酬が行き渡っていない現実。コーヒー豆を通して、アフリカの抱える問題と世界の仕組みが見えてきます。 「市場原理」は人々をロボット化し、アフリカだけではなく、日本の米もそうであるように、今日的な問題となっています。 注目されるのは、悲惨さを提示するだけではなく、「フェアトレード」と「協同組合」ということばが、未来の食を考える上での重要なキーワードになることを、気づかせてくれることです。 1杯のコーヒーを飲むときに、それがフェアトレードによって生まれたものかどうか、意識することを教えてくれる作品です。 (JS)
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■タデッセ・メスケラ:オロミア州コーヒー農協連合会代表 エチオピアのアジスアベバ近郊の貧しい家庭に生まれた。 |
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2006年/78分/イギリス、アメリカ/オリジナル言語:英語、アムハラ語、イタリア語/16:9/カラー |
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