コッポラの胡蝶の夢
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■キャスト ドミニク・マテイ / ティム・ロス ヴェロニカ、ラウラ、ルピニ / アレクサンドラ・マリア・ララ スタンチュレスク教授 / ブルーノ・ガンツ ルードルフ博士 / アンドレ・ヘンニック トゥッチ教授 / マーセル・ユーレス 6号室の女性 / アレクサンドラ・ピリチ 学問僧 / エイドリアン・ピンティー ガヴリーラ医師 / フローリン・ピエルジクJr. キリーラ医師 / ゾルタン・バトク フロントの女性 / アナマリア・マリンカ |
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別の病院に移った彼は、短期間にさまざまな言語をマスターしていく。今や彼の存在はヒトラーの強い関心の的となり、彼を誘惑する女性情報員まで現れる。ゲッベルスの側近であるルードルフ博士が、「百万ボルト以上の電流の感電によって、人は突然変異を起こす」との仮説を立てていたためだ。やがてドミニクはゲシュタポの目を逃れ、スイスのジュネーブに亡命する。 終戦後のスイス山間部。ドミニクはかつて愛したラウラに生き写しの女性、ヴェロニカから頂上への道を尋ねられる。嵐が来そうだから危ないと警告したものの、友人のドライバーはそのまま車を走らせてゆく。その後、落雷を確認したドミニクがタクシーで捜しに出かけると、案の定、車は落雷に遭っていた。ドライバーの女性は死亡。一方、岩に閉じ込められていたヴェロニカはショックから記憶喪失に陥り、何故か古代言語を話すようになっていた……。
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Comment:フランシス・F・コッポラ監督 「これは映画化できる! 誰にも言うまい」 この物語は、私の人生に似ている。主人公のドミニクと同じく、私も大事な作品を完成させることができず、もがき苦しんでいた。私は8年間映画を作っていなかったために、66歳にして欲求不満だった。ビジネスは成功していたが、クリエイティブ・ライフは満たされていなかったのだ。 小津安二郎監督のスタイルを踏襲したんだ |
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>>> コッポラ監督自身の人生を投影したかのような作品。主人公の年老いた言語学者が研究を大成できずに人生に絶望しているという設定が、66歳にして大事な作品を完成させることができず、もがき苦しんでいた監督の現実に似ているのだという。 原作は、世界的な宗教学者であり小説家、世界の宗教学界に多大な影響を与えた知の巨人、ミルチャ・エリアーデ。(J.S.)
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監督・脚本作品 |
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原作:ミルチャ・エリアーデ著「若さなき若さ」(『エリアーデ幻想小説全集第3巻』収録:住谷春也訳/作品社刊) |
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