home
home

 

エレジー
Elegy

2009年1月24日(土)、シャンテ シネほか全国にて公開


■ストーリー
  コンスエラ・カスティーリョは、優雅で洗練された美しさを持つ学生。デヴィッド・ケペシュは、TVで週に1回文学の話をし、ニューヨーカー誌に評論を書く教授。
 若い頃のただ一度の結婚を人生最大の失敗と公言、自由な恋愛を謳歌している。
コンスエラに近づきたいと思っていたデヴィッドは、ゼミのパーティでコンスエラを誘う・・・。
「自分の運のよさに感謝するんだな。美しい女性との一夜限りの関係を楽しんだんだ」と、友人で詩人のジョージは、デヴィッドをからかう。しかし、2人の関係は一夜で終わらなかった。

 

 


■キャスト
ペネロペ・クルス
ベン・キングズレー
デニス・ホッパー
パトリシア・クラークソン
ピーター・サースガード
デボラ・ハリー
 






       

 

 「女性経験は多いほう?」というコンスエラの問いかけに、「君のほうはどうなんだ?」と尋ね返し、「5人」と答えた彼女。いったいどんな男たち???・・・、デヴィッドに嫉妬が生まれる。
30歳も年下のコンスエラの方が、ずっと大人だった。彼女は、嫉妬や独占欲を愛だと勘違いするほど、子供ではなかった。デヴィッドが、誰とも魂で触れ合うような深い関係を築かず、恋から恋へと飛び移ってきたこともわかっていた。たとえ今、自分のことを愛しているとしても、刹那的な一時の感情にすぎないなら、そこには価値はないとまで考えている。
彼女は問いかける。「あなたは、私と一緒にいる未来を想像したことがあるの?」
答えられないデヴィッドに腹をたてるコンスエラだったが・・・

※   ※   ※


       
 




       


■プロダクション・ノートより

キングズレーは、共演者たちに自信と自由を与える。大切なのは「心を開き、真実を求めること」だとキングズレーは言う。「俳優に共通する唯一のものは、弱さだと思う。我々は弱さをさらけ出して初めて何かを作り出せる。そこに人間らしさがにじみ出てくるんだ」

脚本家のニコラス・メイヤーは、映画の表現方法まで視野に入れたキングズレーの才能について語る。「彼は、どうすればカメラと一体になって、人間の深さを捉えることができるのかということに夢中なんだ」

イザベル・コイシェ監督は、キングズレーがセットで見せる衝撃的な感情表現について一例をあげる。「これまで見た中で最も素晴らしい目をしている人だわ。ある日、とてもシンプルなシーンを撮影していたの。ベンがコニャックを注いで、グラスを2つ持って、ペネロペのところに向かって歩いていく。私はカメラを見ながら、『なんて餓えた目をしている人なの。まるで彼女を目で食べているみたいだわ』と思った。」
後で監督は「そのシーンで何を考えていたのか」とだけ、キングズレーに尋ねた。彼は「自分の死が見えた」と答えた。

彼のようなレベルに達した俳優は、役に何を注ぎ込むのか? キングズレーにとって、その答えはシンプルである「自分が驚きを感じることだ」

  >>>
年齢差30歳の大学教授と学生の物語。愛を知らない恋の達人と、そんな男の心理を洞察している女。キングズレーとペネロペ・クルス、そしてデニス・ホッパーの味わい深い演技がみどころです。(JS)








■監督:イザベル・コイシェ
1960年スペイン・バルセロナ生まれ。バルセロナ大学で18世紀と19世紀の歴史を学んだ後、広告とコピーライターの仕事で生計を立てるようになった。
『Demasiado Viejo Para Morir Joven』(89)、で脚本・監督デビュー、ゴヤ賞最優秀新人監督賞にノミネート。『あなたに言えなかったこと』(96)で、2度目のゴヤ賞(最優秀オリジナル脚本賞)にノミネート。
『死ぬまでにしたい10のこと』(03)はベルリン国際映画祭で絶賛。『あなたになら言える秘密のこと』(05)は、最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀製作者賞、最優秀脚本賞の4つのゴヤ賞を獲得。
このほかに、『パリ・ジュテーム』(06)に参加。国境なき医師団を描いた『invisibles』(07)、バルカン戦争中のサラエボで撮影された『Viaje al coraz de tortura』(02)などがある。
次回作は、日本を舞台にした『Map of the Sounds of Tokyo』。主演に菊池凛子、セルジ・ロペス、田中泯。



■スタッフ
監督:イザベル・コイシェ
製作:トム・ローゼンバーグ、ゲイリー・ルチェッシ、アンドレ・ラマル
脚本:ニコラス・メイヤー
原作:フィリップ・ロス
撮影:ジャン=クロード・ラリュー
編集:エイミーE・ダドル・ストン
美術:クロード・パレ
衣装:カティア・スタノ

     

 

 

   


■公式サイト
http://elegy-movie.jp/index.html

(C) 2008 LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LLC. All Rights Reserved.

原作:フィリップ・ロス著『ダイニング・マイル』集英社刊
原題:Elegy
2008年/アメリカ/112分/ビスタサイズ/
日本語字幕:松浦美奈
配給:ムービーアイ