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扉をたたく人
The Visitor

2009年6月27日(土)より恵比寿ガーデンシネマ他にてロードショー


■ストーリー
 コネチカットにある大学の経済学教授ウォルター・ヴェイルは、妻が5年前に世を去って以来、すべてに心を閉ざし、孤独に生きていた。
  ひとり息子はロンドンに住んでいるため、滅多に会うこともない。かつては本を出版したこともある優秀な学者だったが、今やただ惰性のように大学に行き、何年も変わらぬ講義をする。同僚との関わりもできるだけ避け、レポートの提出が遅れた学生の歎願にも耳を貸さない。
  無気力なウォルターの唯一の関心事といえば、ピアノの習得だけ。しかし、それすら教師にさじを投げられてしまう。

 


■キャスト
リチャード・ジェンキンス
ヒアム・アッバス
ハーズ・スレイマン
ダナイ・グリラ
マリアン・セルデス
リチャード・カインド
マイケル・カンプスティ
 




       

 

 ウォルターは同僚の代理で学会に出席するため、ニューヨークへ出張することになる。久しぶりにマンハッタンにあるアパートを訪れると、そこには見ず知らずの若い女性の姿が。彼女の悲鳴を聞きつけた恋人の青年が駆けつけ、強盗と勘違いされたウォルターは殴られそうになる。
  自分はこの部屋の持ち主だと必死に説明するウォルター。若い二人はここに越してきたばかりだったが、実は詐欺に会っていたのだった。

 シリア出身の青年タレクは、警察だけは呼ばないでくれと頼み、素直に荷物をまとめて出て行く。タレクもゼイナブもグリーンカードを持たないため、もし警察沙汰になれば国外追放になってしまうからだ。

 ふたりを見送ったウォルターだが、忘れ物に気づき彼らを追う。そこで今夜の宿もなく途方にくれる二人を見つけ、しばらく部屋に泊めることにする。そのやさしさに感激したジャンべ奏者のタレクは、アフリカン・ドラムに興味を示したウォルターにジャンベを教える。ふたりがジャンベを通じて友情を深めていく・・・


※   ※   ※

 

       
 




       


■プロダクション・ノートより

トム・マッカーシー 監督:インタヴュー

ニューヨークには思いやりの気持ちがあふれているんです。みな、親切で、時にはおせっかいに感じるほどだったりもしますが、これは自分さえオープンになればいろいろな人々とつながるチャンスがあるということです。
ウォルターは何かを自分から求めようともせず、とても孤立していたけど、音楽を通してすぐにタレクという若いミュージシャンとの絆を見つけます。
彼にはよい暮らしをして音楽を続けたいという純粋な夢がある。あなたはアメリカという国を、国籍や入国状況に関係なく、このような夢を持つまともな人間が暮らせる国だと思っているかもしれません。でも私は、時代や状況が、この国の現実をより厳しいものへと様変わりさせていると思っています。


 

 









■監督:トム・マッカーシー
1966年、ニュージャージー州生まれ。90年代初頭、俳優として映画界のキャリアをスタート。『ミート・ザ・ペアレンツ』(00)、『グッドナイト&グッドラック』(05)、『シリアナ』(05)、『父親たちの星条旗』(06)、『デュプリシティ-スパイは、スパイに嘘をつく-』(09)などに出演。
初監督、脚本作『the Station Agent』(03)はサンダンス映画祭観客賞をはじめ、BAFTA最優秀脚本賞など22の映画賞を受賞。本作が長編監督作2本目。


■スタッフ
監督・脚本:トム・マッカーシー
製作:メアリー・ジェーン・スカルスキ / マイケル・ロンドン
音楽:ヤン・A・P・カチュマレク
衣装:メリッサ・トス
美術:ジョン・ペイノ
撮影:オリヴァー・ボーケルバーグ
編集:トム・マクアードル


     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://www.tobira-movie.jp/

(C)2007 Visitor Holdings, LLC All Rights Reserved

原題:The Visitor
2007年/アメリカ/1時間44分/35mm/1:1.85/カラー
日本語字幕:太田直子
配給:ロングライド