home
home

 

湖のほとりで
LA RAGAZZA DEL LAGO

2009年7月18日(土)、銀座テアトルシネマにてロードショー


■ストーリー
 北イタリア、のどかな小さな村のある朝、小学生のマルタが行方不明になった。この町に越してきたばかりの刑事サンツィオが指揮を執り捜査を始める。
 地元の若い刑事からマルタを保護したとの連絡が入る。ほどなくマルタに事情を聞いたサンツィオは、彼女から奇妙な伝説を聞く。話の真相を知ろうと向かった湖には、美しい少女・アンナの死体が横たわっていた。

 争った形跡がないことから、顔見知りの犯行であると推測された。この村に越してきたばかりの刑事サンツィオは、いつも明るく元気だったアンナの様子が、ベビーシッターをしていたアンジェロが不慮の事故で亡くなってから変わったという情報を耳にする。 アンナは誰に、なぜ殺されたのか。

 


■キャスト
トニ・セルヴィッロ
ヴァレリア・ゴリーノ
アンナ・ボナイウート
オメロ・アントヌッティ
ファブリツィオ・ジフーニ
ネッロ・マーシャ
マルコ・バリアーニ
アレッシア・ピオヴァン
ジュリア・ミケリーニ
デニス・ファゾーロ
フランコ・ラヴェーラ
ファウスト・マリア・シャラッパ
サラ・ダマリオ
 




       

 

 捜査を進めていく中で、住民たちの人間関係や家族のあり方が明らかになっていく。障害を持つ子供に素直な愛情表現ができない親。子供のことは全て理解しているという偏った愛。間違った両親の元に生まれてきたと感じる思春期の子供。
  サンツィオもまた、若年性認知症に冒され、家族のことを忘れていく妻の姿を、娘に見せられないという人知れない問題を抱えていた。一見何事もないかのように過ぎ行く日々の中で、サンツィオを含めた誰もが皆、身近な人に言えない悩みを抱えて生きていた。・・・

※   ※   ※

       
 




       


■introductionより 

イタリア本国で、小さな劇場での公開から口コミで240館以上へ広がった、驚異の大ヒット作!
『息子の部屋』(01年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞)などの、巨匠ナンニ・モレッティ監督のもとで長い間助監督を務めてきたアンドレア・モライヨーリの長編初監督となる本作は、イタリア本国で小さな劇場での公開から口コミで240館以上へ広がり、驚異の大ヒットを記録し、07年度ヴェネチア国際映画祭批評家週間2部門(ISVEMA賞、パシネッティ賞)を受賞。
そして、イタリアのアカデミー賞と言われるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で史上最多となる主要10部門(作品賞、監督賞、新人監督賞、男優賞、撮影賞、脚本賞、編集賞、音響賞、視覚効果賞、プロデューサー賞)を独占する快挙を成し遂げた。それは、本作が単なる“犯人探し”の物語ではなく、人々の“心の奥底にある感情”が明かされていく過程を静謐な演出で描き出した上質な人間ドラマであるとともに、日常生活の中の“家族のあり方”に誰しもが共感する部分があったため、多くの観客に受け入れられたのだろう。

ノルウェー出身の“ミステリーの女王”、カリン・フォッスムの原作を初映画化!
1954年、ノルウェー生まれの作家カリン・フォッスム。ノルウェー人なら誰もが知っている“ミステリーの女王”。本作の原作となる「見知らぬ男の視線」は、北欧の優秀な犯罪小説に送られるGlass Key賞を受賞し、ヨーロッパほか世界20カ国で翻訳・出版され、各国でベストセラーとなる。「ノルウェーのフィヨルドを舞台に家族の問題や絆が描かれたこの小説を原作に選んだのは、この物語が持つ固有の人間性や感覚を変えることなく、舞台をイタリアに移して描ける可能性を見出したからだ」と話すモライヨーリ監督は、オーストリアとスロベニアに隣接する港町、北イタリアのフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州へと舞台を移し、主にウーディネ、モッジョ・ウディネーゼ、プレオーネ、フジーネ湖で8週間をかけて撮影し、本作を作り上げた。文化的に東欧の影響を受けているため、ネオクラシックな建物が目をひく美しい港町である。


 

 









■監督:アンドレア・モライヨーリ
1967年、イタリア・ローマ生まれ。 89年に、『赤いシュート』で助監督としてデビュー。その後も、『親愛なる日記』(93)、『息子の部屋』(01)でナンニ・モレッティ監督の下で長い間助監督を務め、『息子の部屋』(01)ではカンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞するなど高い評価を得た。本作が長編デビュー作となる。


■スタッフ
監督・原案:アンドレア・モライヨーリ
原作:カリン・フォッスム
脚本:サンドロ・ペトラーリア
撮影:ラミロ・チヴィタ
編集:ジョジョ・フランキーニ
音楽:テオ・テアルド
美術:アレッサンドラ・ムーラ
衣装:ジェッシカ・ザンベッリ

     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://www.alcine-terran.com

(C)2007 INDIGO FILMS

原題:LA RAGAZZA DEL LAGO /The girl by the lake 
2007年/イタリア/1時間35分/35mm/シネマスコープ
字幕翻訳:金丸美南子
配給:アルシネテラン