イングロリアス バスターズ
Inglorious Bastards

2009年11月20日（金）、TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー


■ストーリー
chapter 1
　1941年、フランスの田舎町ナンシー。農場主ラパディット家にナチスのジープがやってくる。やってきたのは、ユダヤハンターの異名を取るハンス・ランダ大佐。巧妙な話術でラパディットを追い込む。

chapter 2
　ヒトラーは苛立っていた。彼を悩ませているのは“イングロリアス・バスターズ（名誉なき野郎ども）”と呼ばれる連合軍の極秘部隊の存在だ。アルド中尉率いる、ユダヤ系アメリカ人を中心にした部隊だ。カリスマ的な指導力をもつ中尉は、ナチスの皆殺しを指示し、部下には百人分の頭を剥ぐという命令を下している。部下はいずれも血気盛んだが、とりわけ野球用バットで敵を容赦なくなく殴りつけるドニーと、ドイツ人でありながら、将校13人を虐殺し、服役中にアルドにスカウトされたヒューゴはドイツ軍に恐れられていた。

chapter 3
　1944年6月、映画館主ミミューは、ドイツ軍の若い兵士フレデリックに執拗に言い寄られ、困惑していた。フレデリックは危機のさなかにたった一人で250人もの連合軍兵士を殺した戦争の英雄でその武勇はナチの宣伝大臣ゲッペルスの指揮の下、本人の主演で映画かされたばかりだった。フレデリックは、この映画『国民の誇り』のプレミア上映をミミューの映画館で実施したいと申し出る。強引にゲッペルスに引き合わされた彼女はそこで、ある構想を思いつく。

chapter 4
　『国民の誇り』のプレミア上映の情報を受けたイギリス軍は、極秘作戦を遂行すべくイングロリアス・バスターズと合流しようとするのだが・・・

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■プロダクション・ノートより

“Inglorious Bastards”というタイトルは、1978年のエンツォ・カステラッリ監督の『地獄のバスターズ』の原題からいただいたもの。この作品にインスパイヤされているがリメイクではない。
・・・タランティーノ は語る。映画の中の各章は、それぞれ雰囲気がどことなく違う。各章のトーンが全部違うんだ。オープニングはマカロニウエスタンだけど、戦争映画が入ってくる」。『レザボア・ドッグス』以来、タランティーノと組んできた特殊メイク・アーティストのグレッグ・ニコテロもはやい段階で脚本を読んだ。「こんな感じになるだろうと彼から聞いていたおおまかな構想と、全164ページの脚本に書いてある内容はガラリと違った。僕はド派手な戦闘や殺戮シーンがあって、死体があちこち吹っ飛んだりするものと思っていたが、ふたを開けてびっくりした。映画をどういう方向に持っていくのか見当がつかなかったね。こだわりのディテールや本格的なつくりにも驚いた」
加えて実在の人物と架空の人物が入り乱れながらも、ひとつの世界を形作っている脚本だけに、読み手は驚いた。ニコテロは「脚本の冒頭“昔、ナチスが占領していたフランスというところで”という書き方でもわかるように、これはおとぎ話だ。クエンティン流のね。これは寓話で、オープニングのシーンから独特の世界に引きずり込まれてしまうんだ」

■監督/脚本/製作：クエンティン・タランティーノ
1963年テネシー州ノックスビル生まれ。レンタルビデオ店に勤めるかたわら、脚本執筆活動を行う。
『レザボア・ドッグス』（92）で脚本家・映画監督としてデビュー。二作目『パルプ・フィクション』（94）で、カンヌ国際映画祭・パルムドール賞、ゴールデングローブ賞脚本賞、アカデミー賞脚本賞を受賞。ほかに『ジャッキー・ブラウン』（97）『キル・ビル』（03）『キル・ビルVol.2』（04）『デス・プルーフ in グラインドハウス』（07）などを監督している。長年にわたるアジア映画の大ファンでもある。

■スタッフ
監督/脚本/製作：クエンティン・タランティーノ
製作：ローレンス・ベンダー
製作総指揮：エリカ・スタインバーグ / ロイド・フィリップ / ボブ・ワインスタイン / ハーベイ・ワインスタイン
撮影監督：ロバート・リチャードソン
プロダクションデザイナー：デビッド・ワスコ
衣装：アンナ・B・シェパード
視覚効果：ジョン・デクストラ
特殊効果・メーク：グレッグ・ニコテロ
編集：サリー・メンケ