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シルビアのいる街で
DANS LA VILLE DE SYLVIA

2010年8月7日(土)より、渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開


■ストーリー
朝、ホテルの一室。彼はベッドの上で考え事をしていた。
やがてホテルを出て地図を片手に町を歩き出す。
カフェに座り、女性客に声をかけるが無視されてしまう。
給仕人が飲み物を運んできたが彼の不注意で中身をこぼしてしまった。

翌日、演劇学校の前にあるカフェで。
店の奥に座り、客を観察し、ノートにデッサンをしている彼。
ノートの余白に“シルビアのいる街で”とフランス語で書く。
カフェの喧騒、市電の通り過ぎる音、ジプシー音楽風の物悲しいメロディーをバイオリンで弾く女たち。
彼はガラス越しに美しい女の姿を見つけハッとする。
カフェを出て行く女。
彼は慌てて彼女のあとを追った。

 


■キャスト
グザヴィエ・ラフィット
ピラール・ロペス・デ・アジャラ
ターニア・ツィシー
 






       

 

中世風の美しい街並みで繰り広げられる追跡劇。
彼はシルビアと声をかけたが何の反応もない。
やがて女は市電に乗った。
あとを追い自分も市電に乗り込む彼。
とうとう女に声をかけた・・・

※   ※   ※

 

       
 




       


■プロダクション・ノートより

ホセ・ルイス・ゲリン監督 インタビュー

『シルビアのいる街で』は、見るということについての映画です。登場人物の視線と、観客の視線という二つの視線をテーマにしています。
主人公は「シルビア」という音だけを頼りに、ある一つの顔を探し求める。彼が彼女に出会うカフェのシーンですが、まるでそこに居並ぶ「シルビア」ではない全ての女性の顔を通して、彼は彼女を見つけ出す。そんな感じがしました。
この作品は視線の冒険とというような呼び方をしてもいいと思います。ある時は、向こうにある顔をなにかが邪魔していたり、横に回るとそれが見えたり、といったことがありますね。視線の叙事詩というものをそこで構成しているのです。
そして同時に、視線をずっと追いかけているカメラの行程もまた存在します。シルビアの顔というのは、ある意味主人公の男性が映画の中で行うアクションを通じて、彼が再度作り出したものだと言えるでしょう。視線を凝らすことで、そこに現れる鏡像のようなものなのです。・・・


 

 









■ホセ・ルイス・ゲリン監督
1960年、スペイン、バルセロナ生まれ。15歳から8ミリ映画を撮り始める。85年、『Los Motivos de Berra』で長篇劇映画に初めて取り組み、ベルリン映画祭のフォーラム部門に選出されて高い評価を得る。
アイルランドの町イニスフリーを取材したドキュメンタリー『イニスフリー』に取り組み、90年カンヌ映画祭「ある視点」部門に選出される。
97年、『Tren de Sombras(影の列車)』でシッチェス映画祭などのグランプリを獲得。01年、バルセロナでコンドミニアム地域のビル工事を取材した『En construccion』を撮り、ゴヤ最優秀ドキュメンタリー賞などを受賞。07年、ストラスブールを舞台にした本作がヴェネツィア映画祭で上映され話題となる。


■スタッフ
監督・脚本:ホセ・ルイス・ゲリン
製作総指揮:ルイス・ミニャーロ、ガエル・ジョーンズ
製作主任:アンヌ・ベネット、ニコ・ヴィヤレーホ
撮影:ナターシャ・ブレイア
美術監督:マイテ・サンチェス
音響:アマンダ・ヴィヤヴィエーハ
編集:ヌリア・エスケーラ
音響編集:マリソル・ニエヴァス
録音:リカルド・カサルス

     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://www.eiganokuni.com/sylvia/index2.html

(C)Eddie Saeta s.a./ Chateau-Rouge Production

原題:DANS LA VILLE DE SYLVIA
2007年/スペイン、フランス合作/85分/35mm/ビスタ(1:1.85)
日本語字幕:齋藤敦子
配給:紀伊國屋書店、マーメイドフィルム