home
home

 

ウォール・ストリート
Wall Street: Money Never Sleeps

2011年2月4日(金)、TOHOシネマズ日劇他全国TOHOシネマズでロードショー


■ストーリー
 2008年、ニューヨーク。投資銀行ケラー・ゼイベルに勤めるジェイコブ・ムーアは順風満帆の人生を送っていた。若くして経済的な成功を収めた彼には、結婚を前提に交際しているウィニーがいる。ウィニーは非営利ニュースサイトの運営に携わるジャーナリストで、金や仕事の面ではジェイコブと異なる価値観を持っていたが、彼が情熱を傾ける次世代クリーン・エネルギーへの投資には理解を示している。二人の前には輝かしい未来が広がっていた。

 ところが長らく成長を続けていたアメリカ経済に矛盾が一気に表面化し、ジェイコブの人生を根底から崩壊させる一大事が起こる。急激な業績悪化で、株価が暴落したケラー・ゼイベル社が突然破綻し、ジェイコブ自身も資産を失ってしまった。そして人生の師であり父親のように慕っていた経営者ルー・ゼイベルが自ら命を絶った。ジェイコブは失意の中、ルーのアドバイスに従い、心のよりどころであるウィニーに結婚を申し込む。

 


■キャスト
マイケル・ダグラス
シャイア・ラブーフ
ジョシュ・ブローリン
キャリー・マリガン
イーライ・ウォラック
スーザン・サランドン
フランク・ランジェラ
 





       

 

 ジェイコブはある大学でゴードン・ゲッコーの講演会に足を運んだ。ゲッコーはかつてウォール街のカリスマ投資家として一世を風靡しながらもインサイダー取引の罪で投獄された伝説の人物である。8年の服役を終えて7年前にひっそりと出所した彼は、昨今の金融業界の強欲ぶりを糾弾し、大恐慌以来の最悪の金融危機が到来することを予言した著書を発表していた。

 講演会の修了後、ジェイコブはゲッコーに娘との結婚を告げた。ゲッコーはウィニーの父親であるが、悪名高き元犯罪者が自分たち家族をズタズタに引き裂いたことを恨んでおり、絶縁状態にあった。ゲッコーが娘との関係を修復したいと切望していることを知ったジェイコブは、ゲッコーにある取引を持ちかけるが・・・


※   ※   ※

 

       
 




       


■プロダクション・ノートより

オリバー・ストーンは1987年の『ウォール街』でアメリカのビジネス界という戦場を描いた。これは若い若い株式仲買人バド・フォックス(チャーリー・シーン)の物語で、彼は金融界での成功を望むあまり、権力があり聡明な企業の乗っ取りやゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)によって堕落させられていく。

ストーンが振り返る。「私は『ウォール街』を作ることで“身近にある戦争”を見てみたかった。私の故郷ニューヨークの金融ジャングルで起こっている戦いをね」
  『ウォール街』出のゲッコーは株主総会で演説し、彼はアメリカの資本主義におけるポジティブな力であると褒めたたえた。「適切な言葉ではないかもしれませんが・・・、欲というのは善です」。この演説は映画史に残る忘れられないものの一つで、今なおこの言葉はメディアが金融危機の報道をするときにしばしば引用される。ダグラスはゴードン・ゲッコー役でアカデミー主演男優賞を受賞し、ゲッコーというキャラクターは映画が生んだ最も偉大な悪役ののひとりとなった。

ダグラスが語る。「これまで私が演じた役の中で、人々が一番話題にするのがゲッコーだ。彼らがゲッコーを楽しんでいることにいつも驚かせられるよ。彼は本物の悪役だからね!」。その反応に対するダグラスの解釈は次のとおりだ。「いわば、ウォール街は劇場なんだ。人々は権力を扱った話が大好きで、権力に惹きつけられる。だからこそゲッコーも『ウォール街』も、こんなに長く人気を保っているんだろうね」
しかしストーン監督でさえ、世界のゴードン・ゲッコーを取るに足らない人物に見せるような大事件、すなわち大恐慌以来の最悪の金融危機が起こるとは想像できなかった。『ウォール街』以降、金融界の巨匠たちは1990年代から2000年代にかけて急激に富を増やしていった。ストーンが語る。「数字はどんどん大きくなり、何百万ドルが何十億ドルになった。そしてゴードン・ゲッコーの欲は、銀行の数に圧倒されてしまった」

そして『ウォール街』のはるか後のゲッコーを描く脚本の執筆が始まった。ストーンは2009年初めにアラン・ローブが手がけた『ウォール・ストリート』のスクリプトを読み、『ウォール街』で彼が息づかせた登場人物や世界を新作に取り組むことを考え始めた。
かつて金融界にいた経験を持つローブは、2008年のアメリカ経済崩壊の時期に金融界の超大物たちと会い、リサーチの大半をやり遂げた。ストーン監督が今回のストーリーについて語る。「2008年に起こった危機のおかげで、物語は突然とても興味深い話になった。制度が抱えるあらゆる欠陥が見えたからね。『ウォール・ストリート』は、実際に起こったことを評価する映画なんだ」

マイケル・ダグラスはゲッコーを再び演じることに興味を示したが、適切なストーリーが手に入る場合のみという条件付だった。ローブとスティーブン・シフの脚本は2008年後半にアメリカの経済に起こったことを描いただけでなく、何年も服役して別人のようになったゲッコーの魅力的で劇的な物語でもある。その内容に感銘したダグラスは参加を決めた。「前作で魅力的な存在だったゲッコーは、今回は正反対のひどく弱い存在としてスタートする」とダグラスは語る。「長く刑務所にいたゲッコーには考える時間がたくさんあった。そのため彼は、以前よりもっと明確に物事を判断できるし、金融界で起きていることに悲観的な考えを持っているんだ」


 

 









■監督:オリバー・ストーン
1946年、ニューヨーク市生まれ。1967年から1968年までベトナムで米国陸軍歩兵隊に属し、帰国後の1971年にニューヨーク大学のフィルム・スクール大学を卒業ベトナムで学校の教師、商船員、タクシー運転手、メッセンジャー、プロダクション・アシスタント、販売員などを経験する。長編映画の監督デビュー作はカナダ製のホラー映画『邪悪の女王』(74)。1978年にはアラン・パーカー監督作品『ミッドナイト・エクスプレス』の脚本を担当し、アカデミー脚色賞を受賞した。監督題2作『キラーハンド』(81)を発表した後には、『コナン・ザ・グレート』(82)、『スカー・フェイス』(83)、『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』(85)の脚本を執筆している。
『プラトーン』(86)で、アカデミー賞作品賞、監督賞、音響賞、編集賞の4部門受賞。以降、『サルバドル/遥かなる日々』(86)、『ウォール街』(87)、『トーク・レディオ』(88)、『JFK』(91)、『ナチュラル・ボーン・キラーズ』(94)、『ニクソン』(95)、『エニイ・ギブン・サンディ』(99)、『ワールド・トレード・センター』(06)、『ブッシュ』(08)など社会派の作品を次々に手がける。そのほかの監督作品に『ドアーズ』(91)、『天と地』(93)、『Uターン』(97)、『コマンダンテ』(03)、『アレキサンダー』(04)がある。


■スタッフ
監督:オリバー・ストーン
脚本:アラン・ローブ 、スティーブン・シフ
製作:エドワード・R・プレスマン、エリック・コペロフ
製作総指揮:セリア・コスタス、アレックス・ヤング、アレッサンドロ・キャモン
撮影:ロドリゴ・プリエト
プロダクションデザイン:クリスティ・ジー
音楽:クレイグ・アームストロング
衣装:エレン・マイロニック

     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://movies.foxjapan.com/wallstreet/

TM (C) FOX and its related entities. All right reserved.

原題:Wall Street: Money Never Sleeps
2010年/アメリカ映画/133分/シネマスコープ
字幕翻訳:戸田奈津子
配給:20世紀フォックス映画