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ランナウェイズ
The Runaways

2011年3月12日、シネクイント他全国ロードショー


■ストーリー
 1975年、ロサンゼルス。ジョーン・ジェットは、革ジャンを着たロックスターを夢見る15歳の少女だった。
ギターを習いに行けば、「女にエレキは教えない」と言われるほど、ロックは男のものという時代。なかなか一緒にバンドを組める相手もみつからない。そんなある日、遊びに行ったクラブで敏腕音楽プロデューサー、キム・フォーリーに出会う。
  この時代に10代の女だけのバンドをデビューさせれば“売れる”と感じていたキムは、同じ境遇のドラマー、サンディ・ウエストをジョーンに紹介する。フォーリーはほかにギターのリタ・フォード、ベースのロビンといったメンバーを集めてくるが、何かが足りない。華のあるグラマーでセクシーなヴォーカルだ。

 一方シェリー・カーターは、「普通で可愛い女の子」でいる自分に違和感を持っていた。好きな音楽を共有できる友達もおらず、母親は新しい恋人と結婚しインドネシアへ、傷心の父親は酒に溺れ、唯一の心の支えは双子の姉マリーだけ。寂しい心をごまかすように、大好きなデヴィッド・ボウイをまねたファッションで、クラブへと通うようになる。

 


■キャスト
クリステン・スチュワート
ダコタ・ファニング
マイケル・シャノン
ステラ・メイヴ
スカウト・テイラー=コンプトン
アリア・ショウカット
 




       

 

 キムは、そんなシェリーをクラブで見つける。「彼女こそ求めていたヴォーカル」とスカウトし、廃屋となったトレーラーハウスで練習するジョーンたちに紹介する。シェリーは、オーディション曲としてその場で作られた曲「チェリー・ボム」を歌い、見事合格。家庭環境に問題のある彼女たちはすぐに意気投合。ガールズバンド、ランナウェイズが結成された。

 やがて彼女たちはアメリカ全土を巡るツアーに出ることになる。盛り上がるジョーンや他のメンバーに対し、シェリーだけが心配事をかかえていた。出発直前に父親がアルコール中毒で倒れ、その面倒を姉のマリーのみに押し付けることになってしまったからだ。行く先々で、家に電話をいれ姉や父親を気遣う自分と違い、他のメンバーたちは自由気ままで、シェリーはそんな “普通の自分”に引け目を感じ始める。そんなシェリーをジョーンは常に心配し、寄り添うようになる・・・


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■プロダクション・ノートより

監督・脚本:フローリア・シジスモンディ インタビュー

「根本的に、ランナウェイズは解放を目的としたバンドだった。――ステレオタイプからの解放、平凡な郊外での生活からの解放、そして産業ロックとラジオを支配していたディスコ・サウンドからの解放。もちろん1970年代のロックシーンは過剰で違法な薬物使用と無縁ではなかったし、ランナウェイズもそれから逃れることはできなかった。だからこそ彼女たちの成功には余計に感動するの。それは見事な功績とか、そういうことじゃなかったわけよね。何かを達成することは痛みを克服させると思う。私がシェリーを立派だと思うのは、彼女が選択するからよ。そしてショーンが立派なのは、それとは別の選択をするから。でも私にとって、二人ともヒーローね。だって二人とも自分の心に従っていくわけだから。だから私にとって大事だったのは、いいところだけじゃなく、あらゆることすべて、悪いこと含めたすべてを描くことだった」


クリステンはヴォイスレッスンに加え、ギターも熱心に学んだ。「弾いているフリはすぐわかる。きっとマヌケに見える」クリステンは、なんと全12曲をマスターし、ショーンが歌っているときの言い回しもそっくり真似られるようになり、ショーンのエネルギーや怒り、そして若々しさを見事にものにした。その証拠に、リハーサルでレコーディングした音楽を流していたときに、ショーン・ジェット本人が自分が歌っている音源と間違えたほどだった。ダコタもヴォイスレッスンを受け、シェリーの踊り方のあらゆるニュアンスを研究するなど、入念な準備を怠らなかった。ライブシーンはダコタにとって、「ロックンロール・スーパースター」になる夢が実現したような経験となった。


 

 









■監督:フローリア・シジスモンディ
イタリア、ベスカラ生まれ。両親はオペラ歌手。2歳のときに家族でカナダ・オンタリオ州ハミルトンに移住した。撮影した幻想的な写真の連作をつなぎ合わせ、ビデオや映画、インスタレーション作品を作り出したものが評判となり、展覧会はニューヨークからパリ、トロントほか世界各地で行われた。ミュージックビデオの監督として活躍しており、また写真家としてもシンディ・シャーマンほかとグループ展を行っている。


■スタッフ
監督:フローリア・シジスモンディ
脚本:フローリア・シジスモンディ
原作:シェリー・カーリー 著『Neon Angel』
製作総指揮:ジョーン・ジェット、ケニー・ラグナ、ブライアン・ヤング
撮影:ブノワ・デビー
プロダクションデザイン:ユージェニオ・カバレロ
衣装:キャロル・ビードル
音楽監修:ジョージ・ドラクリアス

     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://www.runaways.jp/

(C)2010 Runaways Productions, LLC. All Rights Reserved.

原題:The Runaways
2010/アメリカ/シネマスコープ/107分/
字幕翻訳:小寺陽子