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4月の涙
KÄSKY/TEARS OF APRIL

2011年5月7日よりシネマート新宿、銀座シネパトスほか全国にて順次公開


■ストーリー
 1918年4月、フィンランド内戦末期。赤衛隊のリーダー、ミーナと仲間たちは白衛隊の兵士たちに捕らえられてしまう。ミーナは、戦友の女性●ッ谷自分が死んだら息子を迎えに行ってほしいと言われ、承諾する。捕らえられた女兵士たちは乱暴され、その後無残にも射殺されてしまう。
  一人助かったミーナは、白衛隊の准士官アーロに発見され、抵抗するも再び捕らえられてしまう。しかし、アーロは他の兵士たちと違い、彼女を殺そうとせず、公平な裁判にかけようと、エーミル判事のいる裁判所へと連れて行く。その途中、二人が乗った船は孤島に遭難。孤島で衰弱するミーナをアーロは看病する。そんなアーロと一緒の時間を過ごすうちにミーナは心を開くようになり、2人の関係に変化が生じ始める。

 


■キャスト
サムリ・ヴァウラモ
ピヒラ・ヴィータラ
エーロ・アホ
エーメリ・ロウヒミエス
ミーナ・マーソラ
 




       

 

 2人がエーミル判事の元にたどり着くと、ミーナは身柄を拘束され、2人は引き裂かれてしまう。エーミルは、ミーナの名前や素性を質問するが、彼女は答えようとしない。そんな彼女は力づくで尋問し、公平な裁判を望むアーロに「女はしばらく拘束する。有罪だ」と吐き捨てる。一方、アーロは、自分は部隊に戻ることになり、正直に話せば無罪になれるとミーナに告げる。するとミーナは、何かを悟ったかのように、以前の戦友の息子エノイの消息を確かめてほしいとアーロに頼む。その様子を影穴からエーミルは見張っていた。

※   ※   ※

 

       
 





       


■プロダクション・ノートより

監督:アク・ロウヒミエス インタビュー

この映画を撮ったことには二つの理由がある。第一に、この映画はラブストーリーだ。愛の物語はユニバーサルなテーマであり、どの時代のどの年代にも訴えるだろう? もう一つのテーマは、言うまでもなくフィンランドの内戦だ。あの内戦は長い間、フィンランドの社会に影を落としていたんだ。白衛隊は富裕層を代表し、赤衛隊は共産主義者が占めていて、最終的には白衛隊の勝利に終わったんだけれど、僕らの世代が初めて政治的なこと・・・自分が右翼、左翼ということなどを考えずに話題、テーマにできたと言っていい。
もちろん、僕自身も親戚に赤衛隊派もいれば白衛隊派もいて、非常にセンシティブな課題だった。けれど、そろそろもういいいだろうと思い、今回、映画の題材として扱ってみたんだ。日本では内戦のことを知られていなくとも仕方のないことだと思う。フィンランドでも内戦について知らない若い世代が今はたくさんいるんだ。


 

 









■監督:アク・ロウヒミエス
1968年、ヘルシンキ生まれ。アメリカの高校を卒業後、ヘルシンキ大学、ヘルシンキ芸術デザイン大学で学ぶ。長編デビュー作『Restless』(2000)、と2作目『Lovers and Leavers』(2002)がフィンランドでヒット。フィンランド・アカデミー賞で『Frozen Land』(2004)が8部門、『Frozen City』(2006)が5部門を受賞。
『4月の涙』は、ロウヒミエスが長い間映画化したいと思ってきた作品。


■スタッフ
監督:アク・ロウヒミエス
製作:アレクシ・バーディ
脚本:ヤリ・ランタラ
原案:レーナ・ランデル
撮影:ラウノ・ロンカイネン
美術:マルック・パティラ
衣装:ティーナ・カウカネン
音楽:キルカ・サイニオ
作曲:ペッシ・レヴァント

     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://www.alcine-terran.com/namida/

原題:KÄSKY 英題:TEARS OF APRIL
2009年/35mm/シネマスコープ/114分/フィンランド、ドイツ、ギリシャ
配給:アルシネテラン