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ペーパーバード 幸せは翼にのって
Pajaros de papel

2011年8月、銀座テアトルシネマ他にてロードショー


■ストーリー
 スペイン内戦下、マドリード。喜劇役者のホルヘは、苦しい生活ながらも、愛する妻マリアと息子ラファに恵まれ、幸せに暮らしていた。そんなある日、相方のエンリケとの舞台を終えたホルヘは、家に帰る途中に爆撃に遭う。
  家へと急ぐと、そこはがれきの山となっており、愛する妻と息子はその下敷きになっていた。内戦がホルヘの全てを奪ってしまった。ホルヘはマドリードを離れる。

 内戦が終わった1年後、劇団に戻ってきたホルヘは、エンリケと再会する。そして、戦争で両親を失いエンリケに引き取られていたミゲルという少年とともに3人で暮らすことになる。食べることさえままならない厳しい生活の中、何とか飢えをしのぎ、つつましく暮らす3人。そんな生活の中で、ホルヘは、亡くした息子と同じ年頃のミゲルを、息子を亡くした寂さのままに冷たく突き放してしまうのだった。それでもミゲルは、ホルヘを慕い、必死に芸を覚えようとする。

 


■キャスト
イマノル・アリアス
ルイス・オマール
ロジェール・プリンセプ
カルメン・マチ
フェルナンド・カヨ
ディエゴ・マルティン
オリオール・ビラ
 




       

 

 一方、スペイン内戦終了後、フランコ政権は反体制派に対して厳しい弾圧を行っていた。そして、ホルヘは要注意人物としてマークされてしまう。さらに、軍はホルヘの監視のために、ホルヘとエンリケが所属する劇団にパストールを内偵者として送り込む。
  ホルヘとエンリケの所属する劇団には、様々な人々がいる。彼らもまた、貧しいながらも明るさと誇りを失わずに生きている。ホルヘとエンリケは、そんな彼らともに舞台に立ち、歌や踊りそして笑いで観客たちの心に灯をともしていく。そんなホルヘたちの劇場や巡業先にやって来ては、執拗に反体制派摘発の圧力をかける軍人たち。彼らの監視におびえるエンリケは、「ここに未来はない」と言い、しきりに海外への脱出を主張するが、ホルヘはそれを断り続ける。

 やがて首都マドリードを出て、巡業へと旅立つ劇団には、様々な出会いと別れがやって来る。歌手のロシオは巡業先の村長と一緒になることを決め引退を決断する。そして、犬を失った夫婦は劇団を離れ、街へと帰っていく。そんな日々の中で、ホルヘはミゲルに喜劇役者としての才能を見出し、芸を教え始める・・・


※   ※   ※

 

       
 




       


■プロダクション・ノートより

監督:エミリオ・アラゴンインタビュー

「映画の話をする前に、まず、「Medico de Familia」を作った経緯からお話した方がいいでしょう。ドラマが放送を開始した1995年当時のスペインは、その他の国と同じく、アメリカ製のTVドラマが全盛でした。そんな状況に不満を感じていた私は、いつかスペイン・オリジナルのドラマを作りたいと思っていたんです。家政婦の目を通して親子3世代の愛憎をコミカルに描いた「Medico~」は、スペイン国内はもとより、イタリア、ポルトガル、そして、東ヨーロッパでも放送される程大ヒットして、遂には最高視聴率50%を弾き出したんですよ。
さて、そこで『ペーバーバード〜』ですが、ある日、「Medico~」を収録中のスタジオの片隅で、ドラマに出演していた1人のベテラン俳優が同世代の俳優仲間たちを集めて昔話に花を咲かせているのを耳にしました。彼は当時85歳だったと思います。その話というのは、スペインが内戦状態にあった1940年代の劇場で、芸人たちがどんな芸を披露して、どんな生活を送っていたかという、とても興味深いものだったんです。それを聞いた瞬間、映画にするならこれしかないと直感しました。以前からいつか映画を撮るなら、舞台に生きた芸人の人生にフォーカスしたいと思っていましたからね」


 

 









■監督:エミリオ・アラゴン
1959年生まれ。芸能一家の出身。1977年から、国民的人気サーカス・アーティストである父のミリキ・アラゴンと大人気子供向けTV番組「El gran circo de television espanola」に出演。
司会者として1990年代に大人気となる。TVドラマで俳優兼ディレクターとして活躍するほか、数々の作曲も手がける。2007年に発表したバッハの曲をキューバのラテン・テイストと融合させた「バッハ・トゥ・キューバ」は、日本でも好評を得た。本作品で映画の世界に初進出。
現在、新スペインチャンネル6の社長及びグローボメディア・グループ会社のプロデューサー。
サーカス・アーティスト、俳優、コメディアン、ミュージシャン、作曲家、映画監督、企業家。


■スタッフ
監督:エミリオ・アラゴン
脚本:フェルナンド・カステッツ、エミリオ・アラゴン
エグゼクティププロデューサー:サンティアゴ・デ・ラ・リカ、エミリオ・アラゴン
プロデューサー:エミリオ・アラゴン、メルセデス・ガメロ
アートディレクション:フェルナンド・ゴンザレス
衣装:ビナ・デグレ
メイク:アナ・ロペス=プイグセーバー
作曲:エミリオ・アラゴン、
ヴァイオリン:アラ・マリキアン、トリキティシャ、ケパ・フンケラ
ギター:ペペ・アビチュエラ ホセミ・カルモナ
編集:ホセ・サルセド
撮影:ダビ・オメデス A.E.C.

     

 

 

   


(C)2010 Vers til Cinema, Globomedia & Antena 3 Films. Exclusive Distributor: IMAGINA INTERNATIONAL SALES. All Rights Reserved

原題:Pajaros de papel
2010年/スペイン/スペイン語/35mm/カラー/SR/SRD/シネマスコープ/123分
字幕翻訳:林かんな
配給:アルシネテラン


     


■スペイン内戦
1936年から39年にかけてスペインに起こった内戦。世界恐慌の影響を受け、スペインでは1931年に王制が崩壊し、選挙により共和国が成立した。しかし、19世紀からの教育問題や独立問題、土地改革などの問題を解決するには至らず、右派と左派の対立が深まり、不安定な政権が続いていた。
36年に左派の人民戦線政府が成立すると、右派を後ろ立てとするフランコ将軍率いるモロッコ駐留軍がクーデターを起こし、スペイン領の北部モロッコより本土に侵攻。内戦となった。左派支持者は共和制支持者や左翼政党、労働者が中心で、ソ連と国際旅団(国際義勇軍)の支援を受けた。ドイツとイタリアのファシズム陣営から援助を受けた右派支持者は王党派や保守派、教会の一部、地主層などの富裕層だった。1939年3月、首都マドリッドが陥落し、内戦終結。戦後、軍事独裁制を敷いたフランコ政権は左派の残党に対して激しい弾圧を加え、2万人以上を処刑したとされている。思想統制や言論統制なども厳しく行われ、多くの芸術家たちが国外へと脱出した。

(プレス資料より転載)