マリーゴールド・ホテルで会いましょう
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■キャスト ジュディ・デンチ ビル・ナイ ペネロープ・ウィルトン デヴ・パテル セリア・イムリー ロナルド・ピックアップ トム・ウィルキンソン マギー・スミス |
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眺めの良いテラス、明るい中庭、丸天井、屋根付きバルコニー・・・そんな謳い文句と優美なホテルの写真は、実物を目にした途端に砕け散った。亡き父から譲り受けたホテルを改装中だという、明らかに経験不足の若き支配人ソニーは、やる気だけは人一倍で「将来像を載せたんですよ。インドのことわざ“最後には万事めでたし”です」と、悪びれない。電話は通じず、ドアのない部屋まである。だが、既に前金を支払った7人に選択の余地はない。 7人が圧倒されたのは、ジャイプールの街そのものだった。ブログを始めたイヴリンは綴る。「あふれる音と色彩、暑さと喧騒、すさまじい数の人々」。だが、イヴリンは果敢にも街に飛び込む。「ここは新しい世界。何事もチャレンジ。それだけでなく楽しまねば」。 メイドとして長年仕えた家をお払い箱にされたミュリエルは、身分の低い食事係の娘の純粋さに心を動かされ、頑なな生き方を見直す。不満ばかり言い募っていたジーンも、新しい生き方を考え始める。ダグラスはイヴリンの温かな人柄に惹かれ、イヴリンもまたダグラスの誠実さに心を寄せる。ようやく住所がわかり、勇気を出してかつて愛した人の家を訪ねるグレアム。そこには思いがけない真実が待っていた──。
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オル・パーカーはこの筋立てをもとに脚本を組み立てた。「これは、60〜70代という今までなかった世代のロマンティック・コメディを作る絶好のチャンスだと思いました」パーカーは言う。「我々は年を取るごとに自分の安全地帯にとどまろうとしがちなのに、登場人物の一団は自分のテリトリーとは全く違う場所へ放り込まれてしまうという点に惹きつけられました。人生の酸いも甘いも噛み分けた男女のラブストーリーも楽しみでしたね」。 ブロードベントとチャーニンは、監督にとジョン・マッデンに白羽の矢を立て、マッデンはすぐに魅了された。新たな機会が失われる年代を迎え、それぞれの理由で立ち往生してしまった7人の人間が、奇妙でめまいのするような恐ろしい新世界に放り込まれる。それは失うことへの憂鬱にまつわるコメディであると同時に、優雅で活力ある年の重ね方の苦難と喜びを描く物語だった。 「この物語では、年齢や成熟が意味を持ちません。登場人物たちは自分たちが置かれた状況下でふたたび若返るのですから。現代インドでの体験に鍛えられ圧倒されて、やり残した事柄が滑稽な火花を散らす中、彼らは友情、連帯、競争といった別種の感情にからめとられていきます。そしてやがて気付いていく。重要なことは、いまこの場所で、一緒にいる人たちとの間で起きていることだけなのだと」。 プレス資料より |
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■監督:ジョン・マッデン 1949年、ポーツマスに生まれ。オックスフォードとケンブリッジのシェークスピア・カンパニーの芸術監督としてキャリアをスタート。 75年にアメリカへ移る。イェール、ブロードウェイ、ロンドンのナショナル・シアターで舞台を演出。84年に映画に進出、90年にアメリカに戻り、『哀愁のメモワール』(93)で劇場用映画デビュー。『GOLDEN GATE』(94)、「第一容疑者4」(95)、BBC映画「Truth Or Dare」(96、)、『Queen Victoria 至上の恋』(97)を監督。 『恋におちたシェイクスピア』(98)で、ゴールデン・グローブ賞を3賞、BAFTAを4賞、アカデミー賞では作品賞を含む7賞を受賞。その他の監督作品に、『コレリ大尉のマンドリン』(01)、『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』(05)。『キルショット』(08)『ペイド・バック』(10)。 ■スタッフ 監督:ジョン・マッデン 脚本:オル・パーカー 原作:デボラ・モガー“THESE FOOLISH THINGS” 撮影:ベン・デイヴィス 美術:アラン・マクドナルド 衣装:ルイーズ・スターンスワード 編集:クリス・ギル 音楽:トーマス・ニューマン 製作:グレアム・ブロードベント、ピート・チャーニン |
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原題:The Best Exotic Marigold Hotel |
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