レ・ミゼラブル
Les Miserables

2012年12月21日TOHOシネマズ日劇ほかにてロードショー


■ストーリー
　1815年、ツーロン。ジャン・バルジャンは、姉の子供のためにパンを盗んだ罪で19年間服役していた。ある日監督官のジャベールから仮釈放を告げられる。
　 自由の身になったはずだが、身分証の代わりに釈放状を持っての仮出獄。やがて生活に行き詰まり宿を提供してくれた司教の好意に背き、再び盗みを働いてしまう。驚いたことに、そんな彼を司教は許し、食器に加えて燭台まで持って行けと差し出す。
その罪を見逃し赦してくれた司教の真心に触れた彼は、身も心も生まれ変わろうと決意し、釈放状を引きちぎった。

　1823年、モントルイユ・シュール・メール。マドレーヌと名を変えたバルジャンは、工場経営の事業家として成功。さらに人徳を認められ、市長の地位を手にしていた。そんな彼の前にジャベールが現れる。彼は、荷馬車の下敷きになりかけた男を救うために怪力を発揮したマドレーヌを見て、仮釈放中に姿を消した逃亡者のバルジャンとマドレーヌが同一人物ではないかと疑いを抱く。

 

　ある晩、慈善で港湾地区を訪れたバルジャンは、客ともめて警察に突き出されそうになった娼婦の窮地を救う。彼女の名はフォンテーヌ。バルジャンの工場を解雇されたせいで娼婦に身を落とした女性だった。それを知ったはバルジャンは、胸の病に苦しむフォンテーヌを介抱したうえ、彼女の娘のコゼットを里親の元から連れ戻すと約束する。

　里親のテナルディエ夫妻に大金を払って、コゼットを引き取ったバルジャン。「わたしのパパになってくれるの？」無垢な瞳でみつめるコゼットの問いかけに、命がけでこの子を守ると誓い、馬車をパリに走らせた。ジャベールに追われる2人がたどり着いたのは、バルジャンに恩のある男が庭師をする修道院。そこに温かく迎え入れられたバルジャンは、コゼットの守護者として第3の人生を歩みだす・・・

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■プロダクション・ノートより

ミュージカル「レ・ミゼラブル」の物語は、1978年にフランス人の作詞・作曲チーム、アラン・ブーブリルとクロード＝ミッシェル・シェーンベルクが、ヴィクトル・ユゴーの小説のミュージカル化に取り組みはじめた時に始まった。

それは、ブーブリルがロンドンを訪れ、キャメロン・マッキントッシュのプロデュースによる「オリバー！」の再演を見ているときに閃いたアイデアであった。「オリバー！」に出てくるドジャーのキャラクターが、「レ・ミゼラブル」に登場する、革命学生たちと手を結ぶ街の浮浪児ガブローシュを想起させるとブーブリルが感じたことから考えが浮かんだのであった。

これにより舞台ミュージカルとしての「レ・ミゼラブル」の種がまかれ、ブーブリルとシェーンベルクによるコンセプト・アルバムが1980年にリリースされ、26万部セールスをあげた。同じ年の9月、映画監督のロベール・オッセンがこれを舞台演出し、合計50万人以上の人々がパリのパレ・デ・スポールでその公演を観た。

■監督：トム・フーパー
1972年、ロンドン生まれ。オックス・フォード大学で学び、92年からTVの演出家としてキャリアをスタート。
2004年に『ヒラリー・スワンクIN レッド・ダスト』で映画監督デビュー。2005年、ヘレン・ミレン主演のTVムービー『エリザベス1世〜愛と陰謀の王宮〜』を監督しエミー賞監督賞を受賞。『くたばれ！ユナイテッド・サッカー万歳！』（09）を監督、『英国王のスピーチ』（10）でアカデミー賞監督賞、アメリカ監督組合賞を受賞。


■スタッフ
監督：トム・フーパー
作：アラン・ブーブリル＆クロード＝ミッシェル・シェーンベルク
原作：ヴィクトル・ユゴー
脚本：ウィリアム・ニコルソン、アラン・ブーブリル＆クロード＝ミッシェル・シェーンベルク、ハーバート・クレッツマー
作詞：ハーバート・クレッツマー
作曲：クロード＝ミッシェル・シェーンベルク
撮影：ダニー・コーエン
美術：イヴ・スチュワート
衣装：パコ・デルガド
編集：メラニー・アン・オリバー、クリス・ディケンズ
音楽：アン・ダドリー、スティーヴン・ブルッカー
製作：ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー
製作総指揮：ライザ・チェイシン、アンジェラ・モリソン