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天使の分け前
THE ANGELS’SHARE

2013年4月13日(土)より銀座テアトルシネマほか全国順次公開


■ストーリー
 スコッチウイスキーの故郷スコットランド。グラスゴーに住むロビーは暴力にあふれた環境で育ち、少年刑務所を10ヶ月前に出所したばかり。
 恋人レオニーと生まれてくる赤ん坊のために人生を立て直したいが、まともな職も家もない上に、親の代からの宿敵クランシーにしつこく付け狙われている。

  売られた喧嘩を買い、裁判所から300時間の社会奉仕活動を命じられたロビーは、現場の指導者であるハリーと、作業仲間のアルバート、ライノ、モーと出会う。彼らもまた失業中で行き場のない若者たちだ。

 


■キャスト
ポール・ブラニガン、ジョン・ヘンショー、ロジャー・アラム、
ガリー・メイトランド、ジャスミン・リギンズ、ウィリアム・ルアンほか
 






       

 

 奉仕活動が休日のある日、ロビーはハリーにウイスキー工場への見学に誘われる。ハリーにウイスキーの奥深さを教わったロビーは、これまで眠っていた“テイスティング”の才能に目覚め始める。

 ハリーのおかげで初めて自分に自信を持ち始めたロビーだが、レオニーと息子との平穏で安定した生活を手に入れるためには、大きなチャンスが必要だ。ある日、オークションに100万ポンドもする樽入りの超高級ウイスキーが出品されることを耳にしたロビーは、人生の大逆転を賭け、仲間たちと一世一代の大勝負に出る・・・

※   ※   ※

 

       
 







       


■プロダクション・ノートより


本作は、無駄になっている才能についての寓話といえるかもしれない。また、人生でチャンスを与えられたら何が起きるかという話でもある。

物語の軸となる設定は2つ。初めて子供を持つという人生を変えるすばらしい経験と、多くの若者が安定した職に就けずにいる現実である。過酷な環境で育ち、少年刑務所で服役していた主人公ロビーは、自分の息子にも同じ道を歩ませるのだろうか?恋人の父親からクズ扱いされ、ロビーは自分を見つめなおす。そこに登場するのがハリーである。「正しいタイミングで正しい人と出会うという幸運が、いかに人生を変えるか。我々はそのことを忘れがちだと思う」とラヴァティは語る。

脚本の準備段階でラヴァティは、熱意を持って若者たちと一緒に働く年長者たちと出会ったという。「この国では若者たちはとても厳しい状況に置かれ、怠け者で欲張りで無責任だと安易に決め付けられている。
ハリーは相手の持つ可能性を見出すことのできる人物であり、私が話を聞いた社会奉仕の現場での指導者の多くがそういうタイプだった」。


 

 









■監督:ケン・ローチ
1936年、イングランド中部・ウォリックシャー州生まれ。電気工の父と仕立屋の母を両親に持つ。高校卒業後に2年間の兵役についた後、オックスフォード大学に進学し法律を学ぶ。
卒業後、劇団の演出補佐を経て、63年にBBCテレビの演出訓練生になり、翌年演出デビュー。67年に『夜空に星のあるように』(67)で長編映画監督デビュー。2作目『ケス』(69)でカルロヴィヴァリ映画祭グランプリを受賞。その後、ほとんどの作品が世界三大映画祭などで高い評価を受け続けている。
主な監督作品は『麦の穂をゆらす風』(06、カンヌ国際映画祭パルムドール)、『Black Jack』(79)、『リフ・ラフ』(91)、『大地と自由』(95)、『ブラック・アジェンダ/隠された真相』(90)、『レイニング・ストーンズ』(93)。最新作はドキュメンタリー映画の『The Spirit of ‘45』(13/製作中)


■スタッフ
監督:ケン・ローチ
脚本:ポール・ラヴァティ
撮影:ロビー・ライアン
美術:ファーガス・クレッグ
衣装:キャロル・K・フレイザー
編集:ジョナサン・モリス
音楽:ジョージ・フェントン
製作:レベッカ・オブライエン
製作総指揮:パスカル・コシュトゥー、ヴァンサン・マラヴァル

     

 

 

   


■オフィシャルサイト

http://tenshi-wakemae.jp/

(C)Sixteen Films, Why Not Productions, Wild Bunch, Les Films du Fleuve,
Urania Pictures, France 2 Cinema, British Film Institute MMXII

原題:THE ANGELS’SHARE
2012年/イギリス・フランス・ベルギー・イタリア合作 /101分/英語/35mm/1:1.85
日本語字幕:太田直子 
配給:ロングライド