ビル・カニンガム&ニューヨーク
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■キャスト ビル・カニンガム アナ・ウィンター カルメン・デロリフィチェ トム・ウルフ エディッタ・シャーマン パトリック・マクドナルド、ほか |
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コーヒーは安ければ安いほど美味しいと言い、ニューヨーク・タイムズ紙の写真家としての客観的な立場を保つために、パーティー会場では水一杯すら口にしない。50年以上暮らしていたカーネギーホールの上のスタジオアパートの小さな部屋は、今まで撮影した全ネガフィルムが入ったキャビネットで埋め尽くされている。キッチンもクローゼットさえもない。仕事以外のことには全く無頓着で質素な生活ぶり。 2008年にフランス文化省から芸術文化勲章オフィシエを受勲した際のパーティーで、「私のしていることは仕事ではなく喜び」と語ったカニンガム。ニューヨークという街で生きるカニンガムと、彼の周囲の人物たちを温かい目線で映し出している。
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リチャード・プレス監督による記録 ビルは撮影されることに全く乗り気ではなかったため、撮影方法は自ずと決まってきます。カメラクルーや録音技師、ブーム・オペレーターなどを配置することはまず無理です。よって、彼自身が被写体をとらえるときの方法と同じ方法で彼を撮影する必要がありました。つまり「控え目に、静かに、我々の存在を消して撮影すること」です。そのような理由で我々は大掛かりな撮影クルーを排し、手持ちの小さなホームカメラのみで撮影することにしました。彼が信頼する人間のみで撮影を敢行することで、家族のような関係を築きあげる必要があったのです。 私、プロデューサーのフィリップ・ゲフター、そしてビルと親しいニューヨーク・タイムズ紙のカメラマンのトニー・セニコラだけでこの映画を作ることになりました。 ビルを撮影するために、事前にスケジュールを組むことは一切できません。いつでも撮影できるように、我々は連日、ニューヨーク・タイムズ社でカメラを準備して待機するのみです。それは、何が待ち受けているのか全く先入観を持たずに、ビルがストリートに飛び出していくのと同じ方法です。ビルは「街が語りかけてくるのを待つ」と言いますが、我々も同じアプローチをとる必要があると考えました。時間の経過とともに、その人物像と映画の物語が明らかになることを信じて─。 ビル・カニンガムとは? (プレス資料より) |
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■監督:リチャード・プレス カリフォルニア大学バークレー校卒。脚本、監督を務めた短編映画『2÷3』がベルリン国際映画祭で審査員賞を受賞。 ほかには脚本、監督を務めた『Rambles』と『Expecting』がある。サンダンス・インスティテュートの脚本家・監督ラボで企画開発された映画プロジェクト『Virtual Love』は2005年サンダンス映画祭でサンダンス・NHK国際映像作家賞を受賞。 現在は、脚本、監督を務める建築家ミース・ファン・デル・ローエと彼の顧客エディス・ファーンズワースとの恋愛スキャンダルを描いた映画の準備中。本作『ビル・カニンガム&ニューヨーク』が、長編初監督作品。 ■スタッフ 監督:リチャード・プレス 撮影:トニー・セニコラ、リチャード・プレス タイトル・デザイン&写真アニメーション:キーラ・アレキサンドラ 編集:ライアン・デンマーク、バリー・アレキサンダー・ブラウン 製作:フィリップ・ゲフター |
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