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25年目の弦楽四重奏
A Late Quartet

2013年7月6日(土)より、角川シネマ有楽町ほか全国ロードショー


■ストーリー
「感謝を込めて乾杯したい。我々の25周年を祝して」。チェリストのピーターの掲げたグラスに応える3人。彼らは弦楽四重奏団“フーガ”のメンバー。記念すべき演奏会の曲は「ベートーヴェン弦楽四重奏曲第14番」。この難曲と向き合うために、さっそく練習が開始された。
  第1ヴァイオリンのダニエルは、冷酷なまでに精確な演奏で聴衆を魅了する。人生のすべてを音楽に捧げた彼は未だに独身。彼を引き立たせ、色彩と質感とリズムを与える第2ヴァイオリンのロバートと、深い感情表現で聴く者の心を揺さぶるヴィオラのジュリエットは、私生活でもパートナーだ。

 だが、思わぬ事態が4人に降りかかる。ピーターの演奏に異変がおこる。練習は中止。ピーターは、翌日、病院を訪れる。彼は、ある病を宣告され、今季限りの引退を決心する。
  ピーターは3人のメンバーに後任者を提案するが、ジュリエットは激しく動揺する。母親が早くに亡くなり、ピーターと彼の亡き妻ミリアムが親代わりだった彼女にとって、彼なしの楽団は考えられない。反対にロバートは、これを機会に交替で第1ヴァイオリンを弾きたいと言い出し、ダニエルに非難される。

 


■キャスト
フィリップ・シーモア・ホフマン、
マーク・イヴァニール、
キャサリン・キーナー、
クリストファー・ウォーケン
 




       

 

 ジュリエットとダニエルは密かに話し合い、ピーターを引きとめ、ロバートを説得することで同意する。しかし、ロバートは、自分の才能を認めないジュリエットの言葉に腹を立てる。
  翌日、ロバートは怒りにまかせてある女性と関係をもってしまう。勘の鋭いジュリエットにすぐに見抜かれたロバートは、必死に謝罪するが、ジュリエットは家を出て行くようにと冷たく告げるのだった。

 数日後、ヴァイオリンのオークション会場でジュリエットと顔をあわせたロバートは、結婚当初からの不満をぶつける。愛しているのは自分だけで、「いつも君の心はどこか遠くにあった」と。実は、学生時代にダニエルと燃えるような恋に落ちたジュリエットは、「自分の気持ちがわからない」と答えるしかなかった・・・


※   ※   ※

 

       
 




       


■プロダクション・ノートより

監督・脚本:ヤーロン・ジルバーマン インタビュー

本作の着想を最初に得たのは、前作『Watermarks』のプロモーション中のことだった。親子や兄弟同士、長年連れ添った夫婦などの複雑な関係を掘り下げる張り詰めたドラマを描きたいと思っていた。
室内楽の熱心なファンとして、弦楽四重奏団の団員同士の微妙な力学が、これを描くのに格好の設定になるのではないかと思った。
優れた弦楽四重奏団を編成するには、綿密なリハーサルや演奏を何年もかけて重ねていかなければならず、音符ひとつをとっても議論になり、感情がもつれることもしばしばある。団員の誰をとってもソリストとして活躍する十分な能力を兼ね備えているが、それでもなお皆が互いの違いを乗り越え、エゴを抑え、補完しあえる関係を構築できるか、楽団の成否はこれにかかっている。
伝説的なグァルネリ弦楽四重奏団の第1ヴァイオリニスト、アーノルド・シュタインハルトは、四重奏団を「4人がそれぞれの個性を輝かせつつも、1つの統一された声を探さなければならない。思索、議論、批評が延々と続き、その結晶として、カルテットの演奏が出来上がるのだ」と表現する。
本作で、この充実した関係を作り出すのに必要な微妙なバランスを掘り下げたかった。それは個が個の最大限の力を発揮しつつも、同時に楽団全体の必要不可欠な一要素にもなり得るという、理想的なバランスでなければならない。個々人と彼らが属するその楽団、つまり「己」と「全体」の間に走る緊張を緩和させつつ、これを探らなければならない。

・・・弦楽四重奏者たちの世界にしっかりと根付いた作品にしたかったので、数ヶ月かけてジュリアード学院のアタッカ・カルテットを撮影した。楽団の皆さんは、世界屈指の室内演奏者たちのコーチングを受けながら、弦楽四重奏曲第14番の練習に取り組んでくれた。その後、さらにリサーチしようと、世界でも屈指の弦楽四重奏団であるブレンターノ弦楽四重奏団を撮影させてもらった。彼らには5台のカメラの前で第14番を弾いてもらった。
これが映像のスタイルを決定付けたり、俳優の皆さんが役作りするのに非常に役立った。スコアの音楽を演奏してくれているのも、この楽団である。

(プレス資料より)


 

 









■監督:ヤーロン・ジルバーマン 
マサチューセッツ工科大学で、物理学の学士号とオペレーションズ・リサーチの修士号を取得する。
初監督作品は長編ドキュメンタリー『Watermarks』(04)。伝説的なユダヤ人スポーツクラブ“ハコア・ウィーン”の女子水泳選手たちをフィーチャーした作品。本作が監督第2作。


■スタッフ
監督・脚本:ヤーロン・ジルバーマン 
脚本:セス・グロスマン
撮影:フレデリック・エルムズ
美術:ジョン・キャサーダ
衣装:ジョセフ・G・オーリシ
編集:ユヴァル・シャー
音楽:アンジェロ・バダラメンティ
製作:タマル・セラ、ヤーロン・ジルバーマン 
演奏:ブレンターノ弦楽四重奏団(ベートーヴェン弦楽四重奏曲第14番)

     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://25years-gengaku.jp

(C)A Late Quartet LLC 2012

原題:A Late Quartet
2012年/アメリカ/106分/スコープ・サイズ
日本語字幕:松浦美奈
配給:角川書店