クロワッサンで朝食を
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■キャスト ジャンヌ・モロー ライネ・マギ パトリック・ピノー フランソワ・ブークラー フレデリック・エポー ヘレ・クニンガ |
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アンヌはクロワッサンと紅茶を運ぶが、フリーダは、これはスーパーで買った偽者のクロワッサンで、本物はパン屋で買うものだといって。またしても受け付けない。翌朝、パン屋で買ったクロワッサンと紅茶を運ぶと、今度はアンヌをほめておいしそうにクロワッサンを食べる。 ※ ※ ※
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監督・脚本:イルマル・ラーグインタビュー この企画の根底には、一人の女性の人生が反映している。僕の母の人生だ。母は50代のころに離婚を経験した。離婚後、母は一人きりの人生に孤独を感じ、少しばかり鬱状態に落ち込んでいた。そんな時、エストニア出身でパリに住んでいる裕福な女性の世話をしないかという話をもらったのだ。 死期を悟っているフリーダは、生きる歓びすらもてなくなり、誰かがそばについてついていなければならなくなっている。ロマンチックな人生を求め、第二次世界大戦前にパリにやってきたが、いまや故国からも家族からも遠くはなれ、強い孤独にさいなまれている。 一方、アンヌにしてもステファンにしても、ふたりともそれなりに人生を歩んできた。そのままの人生を続けていくのか、それとも変わるべく決断するのかが問われているのだ。これから何をしたいのかが不確かなアンヌ、フリーダからの支配から解放されたいのかどうかよくわからないステファン。彼らが今後、自分らしく生きるためにはなにが必要なのかを、この映画は扱おうとしている。
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■監督:イルマル・ラーグ 1968年、エストニア、サーレマー島のクレサーレに生まれる。タルトゥ大学で美術史を学び、パリ第8大学ならびにパリ第3大学で学んだのち、アメリカ・オハイオ大学でシナリオ制作で学位を取得。ハリウッドで研修生として研鑽を積む。その後、エストニアに戻り、エストニアの新聞社およびテレビ局のパリ特派員として働いたのち、2002年にはエストニア・テレビの会長職に就任。同じ時期、演出家、脚本家として活動する。 映画監督としては、1998年に「Tappev Tartu(Killing Tartu)」を制作。脚本2本が、コンクールで入選を果たし高い評価を受ける。05年、演出家としての仕事を優先させるため、エストニア・テレビの会長職を辞す。入選した脚本のひとつを、テレビ用作品「August 1991」として製作。07年にテレビ用作品の「Klass」を撮る。2012年、初の劇場用長編映画『クロワッサンで朝食を』を監督。 ■スタッフ 監督:イルマル・ラーグ 脚本:イルマル・ラーグ、アニエス・フォーヴル、リーズ・マシュブフ 撮影:ローラン・ブリュネ 美術:パスカル・コンシニ 衣装:アン・ダンスフォード 編集:アンヌ=ロール・ゲガン 音楽:Dez Mona 製作:フィリップ・カウフマン、アドリアン・ポトフスキー&ジリー・ウォータークリン |
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原題:Une Estonienne a Paris |
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