home
home

 

ダイアナ
DIANA

2013年10月18日(金)全国ロードショー


■ストーリー
 1995年、ダイアナが夫のチャールズ皇太子と別居して、3年が経とうとしていた。以前と変わらず、公務に出かけるたびに華やかなスポットライトを浴びるダイアナ。だが、ケンジントン宮殿に帰ると、自分で作った簡素な料理を一人で食べるという、プリンセスとは思えない寂しい暮らしを送っていた。ウィリアムとヘンリーの二人の王子にも、王室の意向で5週間に1度しか会えなかった。
治療師で親友のウーナに、誰かに闇に落とされる夢を見ると相談するダイアナ。ウーナは、幼い頃に母親に去られた心の傷がまだ癒えていないと指摘する。

 ウーナの夫が倒れたと聞き、ケンジントン病院へ駆けつけたダイアナは、心臓外科医のハスナット・カーンに紹介される。ダイアナは自分を特別扱いしないハスナットに惹かれ、彼を夕食に招待する。気さくで飾り気がなく、人の命を救うことに人生を捧げるハスナット。ダイアナは心から尊敬できる男性に、やっと出会えたと確信する。  真夜中の病院にハスナットを訪ね、パパラッチに写真を撮られるダイアナ。彼女と付き合えば、行く先々で騒がれる運命にあることを悟ったハスナットは、もう会えないと告げようとするが、すでにダイアナに心を奪われていることに気付く。

 


■キャスト
ナオミ・ワッツ
ナヴィーン・アンドリュース
ダグラス・ホッジ
ジェラルディン・ジェームズ
チャールズ・エドワーズ
キャス・アンヴァー
ジュリエット・スティーヴンソン
 




       

 

 あれから1年、チャールズとの離婚を経て、新たな人生を歩み始めたダイアナは、地雷廃絶運動のためアンゴラに降り立つ。病院を慰問し、手足を吹き飛ばされた人々に優しく微笑み、子どもの頬を撫で、一人一人に温かな声をかけるダイアナ。  しかし、英国の保守派は、自分たちと対立する政治的な活動と判断、国防副大臣はダイアナを“はた迷惑な女”と非難する。「力で戦え、世界一有名な女性だろ?」と、国際電話でハスナットに励まされたダイアナは視察や慰問の域を超えて地雷撤去の最前線に立ち、地雷原を歩いてみせる。その写真は、たちまち全世界に報道され、称賛と支持を集めるのだった。
人道支援活動に全力で取り組み始めたダイアナは、世界中を飛び回る。ウィリアム王子の提案で、エイズ救済のためにニューヨークで開いた古いドレスのオークションも大変な成果をあげる。

 一方、ハスナットとの関係は、ゴシップ紙に書きたてられ大きな危機を迎えるが、それを乗り越えて一層深い絆を結んだ二人は、生涯の誓いを口にする。ダイアナは結婚への準備を進めるために、パキスタンはラホールにあるハスナットの実家を一人で訪ねる。さらに海外で暮らすため、高名な外科医にハスナットの転職を依頼する。
しかし、ハスナットは勝手な転職話に怒り、彼の母親と一族はダイアナとの結婚に反対する。世間の目に晒されて医者の仕事が出来るのかという疑問も、深まるばかりだ。「障害がたった1つなら道を探せるのだが」──それが、ハスナットがダイアナに出した答えだった。そんなハスナットに対してダイアナは「50億人が“愛してる”って言ってくれるわ。でも、私のそばには誰もいない。」と、身を切る想いで自ら終わりを告げる。  ハスナットの支えが無くなっても、支援活動に身を投じるダイアナ。戦死した息子の墓の前に佇む母親を抱きしめるボスニアでの写真は人々の心を動かし、地雷廃絶キャンペーンでは英国首相までも動かし始めていた。

 ある日、ふと寂しさに駆られたダイアナは、エジプトの億万長者モハメド・アルファイドの息子ドディからのクルーズの招待を受ける。 なぜかダイアナは、親しい記者に自分の居場所を教え、スクープ写真を撮らせる。ダイアナの新しいスキャンダルは、“熱いキス”という見出しでばらまかれた。パパラッチの追跡は過熱し、世界中がこの意外な恋の行方を見つめていた・・・


※   ※   ※

 

       
 





       


■プロダクション・ノートより

 ダイアナ元英国皇太子妃を描く初の映画を企画したプロデューサーのロバート・バーンスタインは、典型的な伝記には興味がなかった。彼は著名人の人生を映画化するなら、ある時期に焦点を合わせ、カギとなる人間関係に着目すべきだと考えていた。そのため本作でも、ダイアナが亡くなる前の2年間でいかに変貌し、本来の自分らしく生きることが出来たかに重点を置くことにした。
バーンスタインは、脚本をスティーヴン・ジェフリーズに依頼する。実はジェフリーズは、ダイアナと直接会ったことがあった。ロイヤルコートでダイアナから、イブニング・スタンダード・アワードを授与されたのだ。ジェフリーズは当時のことをこう振り返る。「ダイアナと言葉を交わした瞬間、彼女のことを頭の弱い尻軽女と書き立てるゴシップ紙は、完全に間違っていると分かった。彼女は頭の回転が速くてウィットに富み、知性に溢れていた。ほんの5分ほどだったけれど、その時の彼女との会話が、脚本執筆の指針となった。こんな時、彼女なら何て言うだろうと考える度に、彼女の声を思い起こすようにしたんだ。」

 製作スタッフは、専門家に指導を受けながら、公文書や資料を徹底的にリサーチした。ジェフリーズが最も重要視したのは、ケイト・スネルの著書「Diana: Her Last Love」だ。スネルは本作のコンサルタントを務め、ダイアナと近しかった人々を製作スタッフに紹介した。彼らにインタヴューを行ったバーンスタインは、それが本当に役に立ったと言う。  また、ジェフリーズは、サラ・ブラッドフォードの著書「Diana」にも目を通した。さらに、ダイアナの治療師の一人で、本作にも登場するウーナ・トッフォロと顔を合わせ、ダイアナのスピリチュアルな側面を洞察することに、大いに役立てた。ジェフリーズは、映画プロデューサーで貴族院のデイヴィッド・パットナムともランチを共にした。「彼はダイアナをよく知っていたし、僕が正確に彼女の人格をつかんでいると言ってくれたよ」とジェフリーズは語る。

プレス資料より一部転載


 

 









■監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル

1957年、ドイツ、ハンブルグ生まれ。ハンブルグ芸術大学で学んだ後、1986年にTV映画「Das Go! Project」で監督デビュー。「ザッピング/殺意」(92)、「小さな刑事 ベビー・レックス」(97)などのTV映画を手掛ける。
2001年に、スタンフォード大学心理学部で実際に行われた模擬刑務所の実験を基に描いた『es[エス]』を監督。モントリオール世界映画祭最優秀監督賞を受賞。2004年、ヒトラーの個人秘書の目を通して独裁者の知られざる顔に迫った『ヒトラー 〜最期の12日間〜』で、アカデミー賞R外国語映画賞にノミネートされた。 その他の作品は、ニコール・キッドマン主演の『インベージョン』(07)、サンダンス映画祭の監督賞を受賞した『レクイエム』(09/未)、TVシリーズ「ボルジア 欲望の系譜」(11)など。

■スタッフ
監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
脚本:スティーヴン・ジェフリーズ
撮影:ライナー・クラウスマン
美術:ケイヴ・クイン
衣装:ジュリアン・デイ
編集:ハンス・フンク
音楽:デイビッド・ホームズ キーフス・シアンシア
製作:ロバート・バーンスタイン、ダグラス・レイ

     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://diana.gaga.ne.jp/

(C) 2013 Caught in Flight Films Limited. All RIghts Reserved

原題:DIANA
2013/イギリス/113分/カラー/ビスタ
日本語字幕:戸田奈津子
配給:ギャガ