はじまりは5つ星ホテルから
Viaggio sola

2014年2月1日、Bunkamura ル・シネマほか全国順次公開


■ストーリー
　パリ、ホテル・ドゥ・クリヨンをチェックアウトし、タクシーに乗り込むイレーネ。出発したはずの車をホテルの正面に戻し、フロントでそっと名刺を差し出す。ホテルの従業員に“ミステリー・ゲスト”と呼ばれ恐れられる彼女の仕事は、世界中の5つ星ホテルに滞在し、サービスを徹底的にチェックする、“覆面調査員”。40歳、独身。ローマの自宅に帰るとひとりで冷凍食品を温めて食べるような生活をしているが、結婚して落ち着く気は全くなく、自由な生活を謳歌している。

 

　トスカーナ、フォンテヴェルデ・タスカン・リゾート＆スパで調査中のイレーネ。若いカップルに対してのあまりにもひどいサービスを厳しくチェックしていた。そこに突然、元婚約者のアンドレアがやってきた。
　今では、彼は恋人というより親友としてなんでも相談できる間柄だった。アンドレアは深刻な様子で「3回あっただけの彼女に子供ができた」と打ち明ける。「もし、僕らの間にできていたら産んでた？」と聞かれたイレーヌは、「必要ないと思うから産まないわ」とキッパリ答えた・・・

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■memo

世界80ヶ国、430軒以上のホテルが加盟するザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド（LHW）の協力のもと、実在する5つ星ホテルで撮影。高級ホテルのサービスをチェックする「覆面調査員」という仕事の裏側を描く。審査項目は800以上。そのほとんどはホテルの設備などではなく、スタッフのサービスレベルが中心。本作では、主人公のイレーネが、LHWのチェックリストをもとに、部屋の隅々汚れやにおい、内装、設備、スタッフの表情や言葉遣い、サービスの迅速さ、ひとりひとりのお客様への応対などを事細かにチェックする様子が描かれている。

■監督・脚本：マリア・ソーレ・トニャッツィ　　
1971年、イタリア、ローマ生まれ。セカンドADとして映画業界で働き始め、助監督やメイキングビデオの撮影などを手がける。
『アイ・ワズ・ゼア・トゥ』（99）でイタリアゴールデンブローグ賞短編映画賞を受賞。『パスト・パーフェクト』（03）で長編デビュー。ほかに『ザ・マン・フー・ラブズ』（08）、『Ritratto di mio padre』（10）などがある。


■スタッフ
監督・脚本：マリア・ソーレ・トニャッツィ
脚本：イヴァン・コトロネーオ、フランチェスカ・マルチャーノ
撮影：アルナルド・カティナーリ
美術：ロベルト・アンジェリヌ
衣装：アントネッラ・カノロッツイ
編集：ウォルター・ファザーノ
音楽：ガブリエル・ロベルト
製作：ドナテッラ・ボッティ