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ブルージャスミン
Blue Jasmine

2014年5月10日(土)新宿ピカデリー、 Bunkamuraル・シネマ&シネスイッチ銀座ほか全国公開


■ストーリー
 サンフランシスコの空港にエレガントな女性が降り立った。彼女は、かつてニューヨーク・セレブリティ界の花と謳われたジャスミン。しかし、今や実業家のハルとの結婚生活も資産もすべて失い、自尊心だけがその身を保たせていた。

 ジャスミンが身を寄せたのは、夫と別れ、二人の息子を育てる庶民的なシングルマザーの妹、ジンジャーの質素なアパート。ジンジャーは恋人のチリを紹介するが、ジャスミンにはチリのような無骨なタイプの男と付き合う妹の趣味がさっぱり理解できない。

 


■キャスト
アレック・ボールドウィン
ケイト・ブランシェット
サリー・ホーキンス
ピーター・サースガード
 




       

 

 未だにセレブ気分が抜けないジャスミンは、華やかな表舞台への返り咲きを図るものの、過去の栄華を忘れられない。
インテリア・デザイナーへの転進を考えるが、パソコンすら操作できない。パソコン教室の受講料を工面するため、歯科医院の受付を始めるジャスミンだったが、不慣れな仕事と勉強に疲れ果て、精神のバランスを崩してしまう。

 やがて何もかもに行き詰まった時、理想的なエリート外交官の独身男性ドワイトとめぐり会ったジャスミンは、彼こそが再び上流階級にすくい上げてくれる存在だと思い込む・・・


※   ※   ※

 

       
 




       


■プロダクション・ノートより

ウディ・アレン監督、ケイト・ブランシェット インタビュー

ジャスミンの本名はジャネットだったが、ハンサムで野心的なビジネスマンのハルとであった頃、自分の名前をもっと詩的なものに変えることにした。この点についてブランシェットが語る。「ずいぶん芝居がかった選択だわ。しかも“スカーレット”のような全然違う名前にしなかったことで、彼女はいつだって事実から少しだけ外れたところに足を踏み入れるんだとわかる。
このニックネームのような小さな妄想自体には何の害もないけど、彼女は同じことを繰り返しているうちに、どんどん現実から遠のいてしまうのよ」。さらにブランシェットは、ジャスミンの自己演出についても解説する。

「ジャスミンは自分の才能にわずかの自信しかなかったから、常に本来の自分以上に演出しなければならなかったんだと思うわ。それは直感的な反応で、熟考してはいない。いったん口から出てしまった言葉を撤回することができず、そのまま進み続けなければならないの。真実はしばしばとても恐ろしいものよ。自分人生をフィクションの中で過ごした場合は特にね』。

アレンは語る。「ジャスミンは口座も失い、ゴールドカードも失う。アメリカには食べ物にも困る人が大勢いる。それでも観客がジャスミンのことを気に掛けるのは、この物語がただ単に経済的な喪失ではなく、彼女のキャラクターにある悲劇的な欠点が彼女自身の終焉を作り出しているからなんだ。
ジャスミンは自分の快楽や収入、安全の源について深く知ろうとしないことを選択したが、そのせいでとんでもないツケを払わされることになった。見方を変えれば、人は過ちを犯すし、それは皆に共通している。

人は皆、自分の子供たちや夫、妻に対して、ささいなことで始終過ちを犯すんだよ」。 この点についてブランシェットも同意する。「人が自分自身の真の姿を鏡に映してみること、自分にどんな欠点があるか本当の姿を見ることは、とてもとても難しいわ。そして欠点を変えることも、とても難しい。しまいにジャスミンはあらゆる妄想を口にしたり、言い逃れをするようになる。
私たちもある程度そういう部分は持っているけれど、彼女の場合は時間がたつにつれ、途方もない規模でそれを信じるようになってしまったの。私たちの空想は、いつだって実際よりも大きなものなのよ」。


 

 









■監督:ウディ・アレン
1935年、ニューヨーク州ブルックリン生まれ。クライヴ・ドナー監督作品『何かいいことないか子猫チャン』(65)で映画俳優デビュー。『What’s Up, Tiger Lily?』(66)で監督としてデビュー。
『スリーパー』(73)などの喜劇を世に送り出し、1977年に『アニー・ホール』(77)を発表。同作品でアカデミー賞主要4部門を受賞。
この他の監督作品に、『インテリア』(78)、『マンハッタン』(79)、『カイロの紫のバラ』(85)、『ハンナとその姉妹』(86)、『夫たち、妻たち』(92)、『マンハッタン殺人ミステリー』(93)、『ブロードウェイと銃弾』(94)、『誘惑のアフロディーテ』(95)、『ギター弾きの恋』(99)、
『マッチポイント』(05)、『恋のロンドン狂騒曲』(10)などがある。『ミッドナイト・イン・パリ』(11)で作品賞を含むアカデミー賞4部門にノミネートされ、脚本賞を受賞。


■スタッフ
監督・脚本:ウディ・アレン
撮影:ハビエル・アギーレサロペ
美術:サント・ロカスト
衣装:スージー・ベンジンガー
編集:アリサ・レプセルター

     

 

 

   


■オフィシャルサイト
www:http://blue-jasmine.jp/

(C) 2013 Gravier Productions, Inc.
NY撮影:Photograph by Jessica Miglio (C)2013 Gravier Productions, Inc.
サンフランシスコ撮影:Photograph by Merrick Morton (C)2013 Gravier Productions, Inc.

2013年/アメリカ/1時間38分/英語
原題:Blue Jasmine
日本語字幕:石田泰子
配給:ロングライド