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her/世界でひとつの彼女
her

2014年6月28日(土)新宿ピカデリーほか全国ロードショー


■ストーリー
 そう遠くない未来のロサンゼルス。
 代筆ライターのセオドアは、幼馴染だった妻のキャサリンとは離婚調停中。そんな彼を心配して、同じマンションに住む友人のエイミーは、新しい女性を紹介しようとするが、キャサリンと別れて1年経った今も、セオドアは彼女との思い出を断ち切れないでいた。

 ある日、セオドアは最新式“人工知能型OS(オペレーティング・システム)”の広告を目にする。「あなたの話を聞き、理解してくれる。ただのOSではない。個性も意識もある、世界初の人工知能型OS」だというそのソフトウェア。セオドアが自宅のPCにOSを取り込み、いくつかの質問に答えていくと、最適化されたOSが起動する――「ハロー!」画面の奥から聞こえたのは、“サマンサ”の声。その声は、人工知能とは思えないほど、明るくてセクシー。「私は経験から学ぶ能力があるの。一瞬ごとに進化してる」。目覚ましい情報処理能力があるだけでなく、自分の意志を持ち、人間以上に人間らしく生き生きとしたユーモラスなサマンサに、驚くセオドア。

 


■キャスト
ホアキン・フェニックス
エイミー・アダムス
ルーニー・マーラ
オリヴィア・ワイルド
スカーレット・ヨハンソン(サマンサの声)
 




Photo courtesy of Warner Bros. Pictures



Photo courtesy of Warner Bros. Pictures

       

 

 セオドアは、サマンサを携帯電話にインストールし、ポケットに入れて持ち歩く。まるでデートをしているかのように。ワイヤレスのイヤホンから聞こえてくる“彼女”の声を、誰より身近に感じるようになるセオドア。
サマンサは、セオドアを励ましながら、彼の複雑な心の動きを通して、知識だけでないリアルな感情を身につけ、進化していく。セオドアとサマンサの出会いは、お互いの毎日を輝かせ、ふたりは自然に恋に落ちていった。

 ある時セオドアは、夫と離婚したばかりのエイミーがOSと友達になったという話をきっかけに、自分の恋人もOSであることを打ち明ける。エイミーはそれを、恋はみなクレイジーなものだと言って、素直に受け入れる。サマンサの存在に背中を押されたセオドアは、キャサリンとの離婚届に判を押す決意をする。久しぶりに目の前に現れた妻。彼女は変わらず魅力的だったが、セオドアがOSと交際していることを告げると、自分の感情は受け止めてもらえなかった、あなたにはOSがお似合いだ、と責められてしまう。

 その言葉に傷つき、再び自分の殻に閉じこもるセオドア。恋するはずのなかったセオドアとサマンサ。ふたりの恋の行方は・・・



※   ※   ※

 

       
 


Photo courtesy of Warner Bros. Pictures


Photo courtesy of Warner Bros. Pictures

       


■プロダクション・ノートより

スパイク・ジョーンズ監督 インタビュ

「現代社会においてテクノロジーがもたらす人間同士の結びつきとその反面の孤独、社会の変化といったテーマはセオドアとサマンサの関係の『背景』でしかない」という。「セオドアとサマンサを通して『愛』と『結びつき』を可能な限りいろんな角度から描きたかったんだ」。

ひとつの側面として監督はこうも語る。「人間の関係性において、僕らは相手に一定して心から誠実で親密な相手であり続けてほしいと願う。でも僕らは毎年、日々、一瞬ごとに成長したり変わったりする生き物だ。僕らは相手に“こうありたい自分”でいる自由を常に与えてあげることができるだろうか? 変化した相手を愛せるだろうか? そして変化した相手も自分のことを愛し続けてくれるのか? サマンサは進化するように作られていて、セオドアとの関係が始まった瞬間から、どこまで変化していくか限界がない。変化し続けるのは僕たち人間も同じだ。それが恋に落ちるときのリスクなんだ」

サマンサにもっと自分を知りたいという欲求が目覚めるにつれて、セオドア自身も変わっていく。彼は彼女に彼の日常を教え、街やビーチや雪山へ小旅行に連れて行く。彼には見慣れた景色も、彼女には新鮮に映る。彼自身も彼女を通じて、その景色が今までと違って感じる。
「愛し合うということは、恋人同士が物事に対してのそれぞれの違う見方を見せ合うこと。恋がうまくいけば、相手を通じてエキサイティングな、インスパイアリングな、時に自分に挑戦してくるような物事の見方を知り、それは自分の見方を変えていく。そして新しい自分自身を発見させてくれる」と監督は語る。(プレス資料より転載)

 


 

 






Photo courtesy of Warner Bros. Pictures


■監督:スパイク・ジョーンズ(監督・脚本・製作)

スケートボードのフィルミングやフォトグラファーとして活動を始め、その後MTVの演出やミュージックビデオ監督を手掛ける。『マルコヴィッチの穴』(00)で映画監督デビュー、米アカデミー賞最優秀監督賞にノミネート。
以後『アダプテーション』(03)、『かいじゅうたちのいるところ』(10)でも、独特の世界観を作り上げた。プロデューサーとしては『ヒューマンネイチュア』(02)、『脳内ニューヨーク』(09)、本作で初の単独脚本を務め、アカデミー賞脚本賞を受賞した。


■スタッフ
監督・脚本・製作:スパイク・ジョーンズ
撮影:ホイテ・ヴァン・ホイテマ
美術:KKバレット、ジーン・サーデナ
衣装:ケイシー・ストーム
編集:エリック・ザンブランネン
音楽:アーケイド・ファイア、オーウェン・パレット、カレンO    
製作:ミーガン・エリソン、ヴィンセント・ランディ


     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://her.asmik-ace.co.jp/

(C)2013 Untitled Rick Howard Company LLC All rights reserved.

原題:Her
2013年/アメリカ/カラー/126分/ビスタサイズ/ドルビーデジタル
日本語字幕:石田泰子
配給:アスミック・エース