ローマの教室で ―我らの佳き日々― Il rosso e il blu THE RED AND THE BLUE 2014年8月23日(土)岩波ホールほか全国順次公開 そんなフィオリートにとって、「生徒にやる気を起こさせる!」というジョバンニの情熱は冷笑の的だ。 |
■キャスト マルゲリータ・ブイ リッカルド・スカマルチョ ロベルト・エルリツカ |
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自宅からトイレット・ペーパーを持参したりと、公立高校の厳しい財政をやりくりするジュリアーナ校長。ある日、体育館で寝袋に包まった生徒を見つける。母子家庭に育ったエリコは、三日前から母親が失踪していた。せきが止まらないので病院に連れて行くと、そのまま入院となってしまう。 ジョバンニは、欠席が続くアンジェラに、クラスみんなで手紙を書いたり、彼女が学校に戻ってくるよう奮闘する。そんなジョバンニにジュリアーナは、熱意は買うがやりすぎだと苦言する。ところが亡くなったはずのアンジェラの母を見かけたと言う生徒が出てきてジョバンニは戸惑う・・・・
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ジュゼッペ・ピッチョーニ監督より 私はロドリの「赤と青」を読み、学校という塹壕の一線の中にいるという状況から出発する映画を撮りたいという気持ちになった。 どの場面をとっても、ただの社会学的考察に終わらないように断片的な群像劇という形をとった。 とはいえ過ちとは、矛盾を含めて人生や他者と出会おうとする願望と現実の試みが存在する地点でこそ犯されるものであるから、まさに過ちにこそ知識に勝る位置づけがなされたのだ。 舞台空間そのものと思える教室の中で、個性的な教師とともにある子どもたちの制御しようのないエネルギー、彼らの過ち、彼らの全くの計算のなさと保護網の欠如。
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■監督:ジュゼッペ・ピッチョーニ 1953年、イタリア、マルケ州アスコリ・ピチェーノ生まれ。1980〜1983年、ゴーモン映画学校に在籍。1987年発表の『青春の形見』でナストロ・ダルジェント賞、ヴィットリオ・デ・シーカ賞を受賞。 監督作品に、『Chiedi la luna』(1990)、『Condannato a nozze』(1992)、『Cuori al verde』(1995)、『もうひとつの世界』(1998)、『ぼくの瞳の光』(2001)、『映画のようには愛せない』(私が望む人生)(2004)、『ジュリアは夕べに出かけない』(2009)などがある。 ■スタッフ 監督・脚本:ジュゼッペ・ピッチョーニ 脚本:フランチェスカ・マニエーリ 原案:マルコ・ロドリ著『赤と青』(原題)夏、晶文社刊行予定 撮影:ロベルト・チマッティ 美術:ルドリカ・フェラーリオ 衣装:ロレダーナ・ブシェーミ 編集:エズメラルダ・カラブリア オリジナル音楽:ラッチェフ&カッラテッロ |
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原題:IL ROSSO E IL BLU |
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