アルゲリッチ 私こそ、音楽!
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■キャスト マルタ・アルゲリッチ、スティーヴン・コヴァセヴィッチ、 シャルル・デュトワ、 リダ・チェン、 アニー・デュトワ、ステファニー・アルゲリッチ |
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■プロダクション・ノートより 製作:ピエール・オリヴィエ・バルデ その娘、ステファニー・アルゲリッチ 監督から親についての映画を撮りたいと聞いたとき、私たちはたちまち興味をかき立てられた。彼女は日ごろから極度にカメラ嫌いの演奏家に内側からアプローチし、“家族映画”に収めることを提案していた。彼女は「家族の」映画の中で、内側から芸術家の両親の姿に近づきたいと言っていた。
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“音楽界の巨匠を親にもつ娘”として生きるのは容易なことではない。自分を肯定するまでには、いわゆる普通の家庭の人たちよりも多くの障害を乗り越えなくてはならない。私は、家族との生活にあまり多くを割けない程の情熱に身を焦がしている、完全に規格をはみ出したお手本を見ながら育った。 私が小さい頃、母の演奏旅行にはほとんどついていった。母が協奏曲を練習する夜は、そのピアノの音色を聞きながら眠りについた。これはとても融和的な関係で、特に長い間誰もふたりの関係に割って入ってこなかった分、強い結び付きとなった。母が演奏旅行について来るようにと言うので、学校には時々しか行けなかった。あまりにもあちこち連れ回されたので、ついに反旗を翻し、ある時私は自分のパスポートを部屋の絨毯の下に隠した。しかし母は、「あの子が来ないなら、私も行かないわ!」と叫んだ。私の責任は重大だったのである。 娘なら誰でもそうだが、私も母とともに全ての時期を過ごした。時には離れ、また傍へ行き、また反発してみる…。私は母との関係の本質について考えてみた。そしてこれが、この映画を撮るきっかけになったのである。私は与えられた役割ではない、ある種の感情的な影響力の外側にある私だけの役割を見つけなければならなかったのだ。
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■監督:ステファニー・アルゲリッチ 1975年3月17日 スイス・ベルン州で生まれ。スイス、アルゼンチン、ベルギー国籍をもっている。マルタ・アルゲリッチと、同じくピアニストのスティーブン・コヴァセヴィッチの娘。モスクワでロシア語を学び、その後ニューヨークのパーソンズ・デザイン・スクールで写真撮影について学んだ。パリでは、ビデオ撮影のトレーニングを受け、初の監督作品を手がけた。本作は、自身にとって初監督長編映画となる。 ■スタッフ 監督:ステファニー・アルゲリッチ 撮影:ステファニー・アルゲリッチ、リュック・ピーター 編集:ヴァンサン・ブリュス、ニコラ・ルフェーブル 音声:マルク・フォン・ストゥラー 製作:ピエール=オリヴィエ・バルデ 、リュック・ピーター |
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原題:BLOODY DAUGHTER |
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