グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札
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■キャスト ニコール・キッドマン、ティム・ロス、フランク・ランジェラ、パス・ヴェガ |
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折しもモナコ公国に、大いなる危機が降りかかる。アルジェリアの独立戦争で戦費が必要になったフランスが、無税の国モナコに移転したフランス企業から税金を徴収して支払うよう要求し、「従わなければ、モナコをフランス領とする」と声明を出したのだ。もし戦争になれば、軍隊もない小国モナコは、一瞬で占領されてしまう。 1962年7月、「国家の危機にハリウッド逃亡なんて」「どうせヨソ者はモナコ人になれないのよ」と、国民の公妃への不満は高まっていく。励ましてくれるのは、義姉のアントワネットと、オナシスの愛人のマリア・カラスだけだった。
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監督・脚本:オリヴィエ・ダアン インタビュー 「伝記映画を作ることに興味はなかった。それに、史実にもとづいているとはいえ、これは歴史映画でもないと僕は断言する。」そう語るオリヴィエ・ダアン監督がグレース・ケリーの物語に惹かれたのは、彼女の人生の奥に隠された部分に興味をもったから。 グレースが抱える矛盾を反映するためにも、ダアンは、人が想像する華やかなプリンセスの生活とは対極な、彼女の私生活の暗さに焦点を置こうと決めた。キャラクターの内面をより深く語るために、フィクションのシーンもところどころ織り込まれている。たとえば、グレースがアメリカの母に電話をするシーンは、そのひとつ。 また、ヒッチコックがグレースに役をオファーしたのは事実だが、彼は実際にはモナコまで彼女を訪ねてはきていない。「あえてそうしたのは、グレースとヒッチコックが同じ部屋にいる状況をとらえたかったからだ。彼女がどんな反応をしたのかを、観客に見せたかったんだよ」
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■監督:オリヴィエ・ダアン 1967年、フランス、ブーシュ=デュ=ローヌ生まれ。マルセイユの美術学校で絵画を学び、卒業後は個展を開く。ミュージック・ビデオ、TVシリーズや短編を手掛けた後、1998年に『Deja mort』で長編映画監督デビュー。 『プセの冒険 真紅の魔法靴』(01)、イザベル・ユペール主演の『いつか、きっと』(02)を監督。2004年、『クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち』の監督に抜擢。 この他に『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』(07)がある。 ■スタッフ 監督・脚本:オリヴィエ・ダアン 脚本・製作:アラッシュ・アメル 撮影:エリック・ゴーティエ 美術:ダン・ヴェイル 衣装:ジジ・ルパージュ 音楽:クリストファー・ガニング |
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原題:Grace of Monaco |
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