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美女と野獣
La Belle et La Bete

2014年11月1日(土)、TOHOシネマズ スカラ座他にて全国公開


■ストーリー
 都会の贅沢な暮らしに別れを告げ、田舎へと引っ越すことになったベル。裕福な商人だった父が、財宝を積んだ船を嵐で失い、破産したのだ。
母亡き後、わがままに育てられた3人の兄と2人の姉は田舎暮らしに不満を募らせていたが、思いやりと勇気に満ちたベルは、家族が一緒なら幸せだった。
 
 やがて船が一隻だけ見つかったという知らせが入る。父は、喜び勇んで街へ駆けつけるが、それさえも借金のカタに奪われてしまう。失意の帰り道、吹雪に見舞われ死に瀕した彼は、森の奥にたたずむ古城を見つける。
 城に飛び込んだ彼が目にしたのは、豪華な食事やワイン、そして家族が望んでいたドレスや宝飾品の山だった。主人の姿がみえない謎めいた城に命を助けられた商人は、ふと庭に愛しい末娘ベルが土産にと望んだ薔薇を見つける。

 

 


■キャスト
ヴァンサン・カッセル、レア・セドゥ、
アンドレ・デュソリエ、イボンヌ・カッターフェルト
 




       

 

 思わず一輪手折った彼に、突然、黒く大きな影が襲い掛かる。「俺の一番大切なものを盗んだな、この恩知らず!」と怒りに燃えているのは、見るも恐ろしい野獣だった。
野獣は薔薇の代償に商人の命を要求し、1日だけ猶予を与えるが、戻らなければ家族を順番に殺すと宣告する。
帰宅して家族に一部始終を打ち明ける父。

 翌朝、意を決したベルは、「ママは私を産んで死んだ。私のせいでパパまで失いたくない」と、父が野獣に教えられた呪文を馬に囁く。すると、森の木々が道を開き、馬に乗ったベルは城へと導かれるのだった。

用意されていたドレスに身を包み、ディナーの席に着くと、背後から野獣が忍び寄る。ベルは命を差し出す覚悟だったが、野獣が求めたのは、夜の7時に必ず食卓に着くことだけ……。


※   ※   ※

 

       
 




       


■プロダクション・ノートより


多くの人に、ディズニー版長編アニメーション映画として知られている「美女と野獣」だが、元をたどればこのおとぎ話は1740年にフランスのヴィルヌーヴ夫人により執筆された数百ページに及ぶ物語が最初だと言われている。
そして1756年、同じくフランスのボーモン夫人が、文庫にして30ページ弱の短縮版「美女と野獣」を発表。これが現在世界で広く知られる物語の元となる。

フランス文化のDNAの一部とも言える“おとぎ話”の映画化を手掛けたいと熱望していたクリストフ・ガンズ監督は、元祖・ヴィルヌーヴ夫人版の物語を深く探求し、今まで絵本、アニメーション、映画、ミュージカルなど様々な形で描かれてきた「美女と野獣」に、まだほとんど取り上げられていないエピソードがあることに気付く。

ベルの父や二人の姉の性格、また王子が呪いをかけられた理由については、ほぼ触れられていないのだ。

「ヴィルヌーヴ夫人による原作は、ギリシャ神話やローマ神話、特に古代ローマの詩人オウィディウスによる“Metamorphoses(変身物語)”からヒントを得ている。
僕は、このヴィルヌーヴ夫人版をベースにし、偉大な神々の要素を物語に反映させながら、人間と自然の力とのつながりを描きたいと思った。現代では、日本の精霊信仰をルーツとする宮崎駿監督の作品に、これと似たテーマが見られるね」と監督は言う。

 
またガンズ監督は、1946年に撮られたフランスが誇る芸術家ジャン・コクトー監督版『美女と野獣』をリスペクトしており、同じ『美女と野獣』の映画化が相当なチャレンジになることを覚悟していたが、「コクトーのリメイクをするつもりはなかった。むしろ今まで描かれてこなかったおとぎ話を新しい形で映画化したいと思ったんだ」と語っている。


 

 









■監督:クリストフ・ガンズ
1960年、フランス、アルプ=マリティーム生まれ。
 10代の頃から、8ミリで自主映画の制作を始める。パリの映画学校IDHECで学び、短編『Silver Slime』(81)を監督。
80年代初期に映画雑誌を創刊し、批評家としても活動する。その後、オムニバス映画『ネクロノミカン』(93)の一話で、劇場映画監督デビュー。
日本のコミックを映画化した日仏合作の『クライング・フリーマン』(96)を手掛け、01年、ヴァンサン・カッセル、モニカ・ベルッチらが出演した『ジェヴォーダンの獣』で、国際的にも注目される。
06年、日本のコナミの大ヒットゲームを映画化した『サイレントヒル』の映像で高く評価される。


■スタッフ
監督・脚本:クリストフ・ガンズ
撮影:クリストフ・ボーカルヌ
美術:ティエリー・フラマン
衣装:ピエール=イヴ・ゲロー
編集:セバスティアン・プランジェール
音楽:ピエール・アデノ
クリーチャー・デザイン:パトリック・タトポロス

     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://beauty-beast.gaga.ne.jp

(C)2014 ESKWAD - PATHE PRODUCTION - TF1 FILMS PRODUCTION ACHTE / NEUNTE / ZWOLFTE / ACHTZEHNTE BABELSBERG FILM GMBH - 120 FILMS

原題:La Belle et La Bete
2014年/仏独合作/113分/カラー
5.1chデジタル/シネスコ
日本語字幕:丸山垂穂