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ジェームス・ブラウン
-最高の魂(ソウル)を持つ男-

Get on Up

2015年5月30日(土) シネクイントほか全国公開


■ストーリー
 ジェームス・ブラウンは1933年5月3日、アメリカ南部サウスキャロライナ州バーンウェルに生まれた。家は貧しく、両親は不仲。

 1988年ジョージア州オーガスタ。ジェームス・ブラウンの事務所で保険のセールスマンが保険の説明をしている。そこにジェームス・ブラウンがやってきて、トイレの使い方に腹を立てて、騒動となる。

 1968年、ベトナム戦争の慰問。

 1939年、6歳のジェームス・ブラウン。映像は過去・現在を行き来し、ジェームス・ブラウンの両親に捨てられる幼少時代から、苦難の少年時代、そこから音楽で身を起こし、徐々にヒット曲が出て人気が高くなっていく姿を描く。その間、最初の妻、次の妻、ミュージシャンたちとの確執、裏切り、怒りなどが炸裂する。そして、刑務所時代に知り合い、生涯の友になったボビー・バードとの意見の相違が表に出始める・・・

 


■キャスト
チャドウィック・ボーズマン
ネルサン・エリス
ダン・エイクロイド
ヴィオラ・デイビス
オクタヴィア・スペンサー
ジル・スコット
クレイグ・ロビンソン
       
 















       


■ジェームス・ブラウン プロフィール


本名ジェームス・ジョセフ・ブラウン・ジュニアとして、1933年5月3日、アメリカ南部サウスキャロライナ州バーンウェルに生まれる。一家は貧しく、両親が離れていって、親戚をたらいまわしにされるが、教会でゴスペルを歌い、歌の才能の片鱗を見せていた。

10代の頃は貧乏だったため、盗みを犯し、刑務所に入る。そこに慰問に来たボビー・バードと知り合い、ボビーがジェームスの才能を認め、ボビーの一家が保証人となり、ジェームスは仮釈放される。ボビーとジェームスが組んだバンドは、地元で人気を集めるようになるが、徐々にリードボーカルのジェームス・ブラウンが頭角を現すようになる。

このグループは「フェイマス・フレイムズ」と名乗り、その評判が広まり、オハイオ州シンシナティにあるシド・ネーサンがもつキング・レコードと契約。1956年デビュー作「プリーズ・プリーズ・プリーズ」がヒット。以後、ジェームス・ブラウンはヒットを出すようになる。

1959年4月、ニューヨークのブラック・ミュージックの殿堂アポロ・シアターに始めて登場。1962年にはここでのライブ盤を録ろうと企画するがレコード会社に反対されたために、自費で録音。無理やり発売させたところ、未曾有の大ヒットとなった。

ジェームス・ブラウンのパフォーマンスは、そのダンスと大編成のバンドによるレヴュー・スタイルで人気を集めた。その中で徐々にファンク・サウンドを構築、1965年にのちにファンクの原型と言われるパパズ・ガット・ア・ブランユー・バッグを録音。ファンクの創始者としても音楽史に残る実績を生む。

ヒット曲が量産されるにつれジェームス・ブラウンは単なる人気シンガーというだけでなく、黒人社会のリーダー的存在となっていく。1968年4月4日メンフィスでマーチン・ルーサー・キング牧師が暗殺され、あちこちで暴動が起こり始める機運が高まると、その翌日予定されていたボストンでのコンサートを、周囲から中止を勧められたが敢行した。これを機にジェームス・ブラウンは黒人運動の旗手として注目されるようになった。

そうした影響力は次第に大きくなるが、私生活では妻と離婚、メンバーとの確執、親友ボビー・バードとの行き違い、ドラッグ問題、税金問など・・・さまざまなトラブルが彼を取り囲む。それでも類まれな行動力で、ジェームス・ブラウンは悩みながらも、日々を突き進んでいた。

1980年には映画『ブルース・ブラザーズ』で牧師役として登場。健在ぶりを見せた。日本ではディスコを中心に多くのヒット曲が流れ、なかでも「セックス・マシーン」、「マザー・ポップコーン」などはよく知られる。

1988年、ふたたび警察沙汰を起こして服役。そのシーンが映画の冒頭で描かれる。音楽面では1990年代に入って、ラップやヒップホップ・アーティストたちが、ジェームス・ブラウンのレコードをサンプリングする手法で使用。オリジナル・ビート、リズムを持って行ったために、ジェームス・ブラウンは最もサンプリングされたアーティストとなった。

1973年の初来日以来、2006年の最後の来日まで来日回数は16回。2006年12月25日、アトランタの病院で死去。

 


 

 









■監督:テイト・テイラー 
ミシシッピー州ジャクソン生まれ。俳優、監督、映画プロデューサー。2008年『プリティ・アグリー・ピープル』で長編映画監督デビュー。2作目は『ヘルプ―心がつなぐストーリー』(2011)。アカデミー助演女優賞を獲得。
2012年にジョン・ノリスとともに製作会社、ワイオラ・フィルムズを設立。本作は同社が手がけた初作品。



■スタッフ
監督:テイト・テイラー
脚本:ジェズ・バターワース、ジョン=ヘンリー・バターワース
撮影:スティーヴン・ゴールドブラット
美術:マーク・リッカー
衣装:シャレン・デイヴィス
編集:マイケル・マカスカー
音楽製作総指揮:ミック・ジャガー
音楽:トーマス・ニューマン
音楽監修:バッド・カー、マーガレット・イェン
製作:ブライアン・グレイザー、ミック・ジャガー、ヴィクトリア・ピアマン、エリカ・ハギンズ、テイト・テイラー

     

 

 

   


■オフィシャルサイト
http://jamesbrown-movie.jp/

(C) Universal Pictures (C)D Stevens

原題:Get on Up
2014年/アメリカ、イギリス / ヴィスタ/139分
日本語字幕:石田泰子
配給:シンカ、パルコ