ホーム
> back to Web Gallery top
 

ウルビーノのヴィーナス

古代からルネサンス、美の女神の系譜
La“Venere di Urbino”.
Mito e immagine di una Dea dall'antichita al Rinascimento
2008年3月4日(火)-5月18(日)

国立西洋美術館

イタリア・ウフィツィ美術館所蔵、「ウルビーノのヴィーナス」を日本初公開。ルネサンス期ヴェネツィア派を代表する画家ティツィアーノの「ウルビーノのヴィーナス」は、館外に貸し出されることが極めて稀な作品。
本展覧会では、イタリア各地の美術館から選らばれた、古代、ルネサンス、バロック初めに至るまでの、ヴィーナスを主題とする絵画、彫刻など約70点の作品が展示されます。

ヴィーナスは、古代ローマの女神。ラテン語名はウェヌス(“ヴィーナス”は英語による表記)。ギリシア神話のオリュンポス十二神の女神アフロディテに由来しています。
アフロディテ、ヴィーナスとも愛と美、豊饒の女神であり、また、両者とも金星をあらわします。

一神教のキリスト教にとっては異教の神となるため、中世美術にはあまり登場してきませんが、ルネサンスの古典文学復興と相まって、多くの美術作品に登場するようになりました。
本展では、同じ主題を描いた古代とルネサンス以後の作品が同じ会場に展示されます。両者を比較することで、ルネサンスの芸術家たちが古代から何を学び、どのように表現を発展させたかを観ることができます。

 
     
Venus
Lorenzo di Credi
Galleria degli Uffizi
Photo:Antonio Quattrone
 
 


 
《ヴィーナスとキューピッド》 アレッサンドロ・アッローリ
キューピッドはギリシア神話のエロスと同一視される愛の神で、ローマ神話ではクピド、あるいはアモルと呼ばれる。ヴィーナスの息子とされ、彼女にまつわる愛の主題にたびたび登場する。キューピッドは戯れに矢を放ち、神も人も恋の病に苦しめるため、しばしばヴィーナスによって罰せられる。
   
 
Venus and Cupid
Alessandro Allori
Galleria degli Uffizi
Photo:Antonio Quattrone
 
   
 

《ウルビーノのヴィーナス》 ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
この絵はカメリーノ公グイドバルド・デッラ・ローヴェレ(絵を受け取った数ヶ月後にウルビーノ公となる)の注文でティツィアーノによって描かれ、1538年に納入された。
   
 
Venus of Urbino
Titian
Galleria degli Uffizi
Photo:Antonio Quattrone
       
   
《息子アンテロスをユピテルに示すヴィーナスとメルクリウス》 パオロ・ヴェロネーゼ(本名パオロ・カリアーリ)
   
 
Venus and Mercury present Anteros to Giove
Paolo Veronese
Galleria degli Uffizi
Photo:Antonio Quattrone
       
   
《パリスの審判》
もっとも美しい女性が手にすべき黄金の林檎をめぐり、ユピテルはその審判役を羊飼いパリスに委ねた。林檎を得る権利を主張するヴィーナス、ミネルヴァ、ユノの3人は、それぞれにパリスの買収を試みる。林檎を勝ち得たのは、スパルタ王の美しい妻ヘレネの愛で報いることを約束したヴィーナスであった。この判決がトロイア戦争の発端となった。

   
 
The Judgement of Paris
Maestro of "The Judgement of Paris"
Museo Nazionale del Bargello
Photo:Antonio Quattrone
     
 
 
   
 


 
   
 

主 催:国立西洋美術館
フィレンツェ美術館特別監督局
読売新聞社

お問い合わせ:
ハローダイヤル TEL: 03-5777-8600
オフィシャルサイト: http://www.venus2008.jp

国立西洋美術館
http://www.nmwa.go.jp/


   
   
文章・画像等の無断使用を禁じます